空(くう)
仏教の空(くう、梵: śūnya、巴(パーリ語): suñña)とは、固定的実体もしくは「我」の無い事や、実体性を欠いている事を意味する。空は時代や学派によっていくつかの概念にまとめられるが、その根本的な部分ではほぼ変わらない。
インドでの基本概念
śūnya (シューニヤ)は、śū (= śvA, śvi、成長・繁栄を意味する動詞)からつくられた śūna から発展し、「…を欠いている事」という意味である。また、「膨れ上がった」、「うつろな」を意味する。転じて、膨れ上がったものは中空であるの意味もあり、初期の仏典にもその意味で登場する事がある。
数学においては、インド人が数学の「 0 (ゼロ)」をこの名で呼んだ。