苦諦(くたい)苦諦(くたい) このように一切は苦なりという仏教の根本的立場が確立され、苦諦(くたい)とよばれる。苦諦とは「苦が諦である」ということで、それは苦であることが真理(サトヤ、satya)であり、人間の生存そのものが苦であるという。その意味では、苦とは哲学的意味をもった苦である。 しかし、四苦といわれる生・老・病・死、加えて八苦といわれる愛別離苦・怨憎会苦・求不得苦・五蘊盛苦をみても、実際には具体的な現実苦を示すことは注意すべきである。