前編・後編の2話にするつもりでしたが、「俺」が次から次へとありがちなことをやらかすので、全3話にしたいと思います。

 

俺の正体は…とっくにバレバレだと思いますが口笛

 

前編はこちらでっす↓

 

 

初めてのオンライン英会話レッスン、

予約時間になった。

・・・

時間が過ぎる。1分、2分…

これは、スカイプで電話がかかってくるんだよなあ?

3分経過。

どうしたらいいのだろう?

俺は○○英会話のホームページでこういう場合の対処方法が書いてるページを探そうとした。



と、その時、

「テーレッテー♪ テーレテー♪」

スカイプの呼び出し音が鳴った。



俺は一呼吸置いて、ビデオ通話の方の応答ボタンを押した。

「ハロ!グッダフトゥヌー!マィネェズクレア、ソォルィダコネェクショニズベァッー▽☓◎〠ⅱδ§〃”△…」


え、何?早い!!

予約するときに見た講師紹介の動画より10倍早い!

聞き取れないんですけど!



「は、はろー、グッド モーニング、あ、ちがった、グッド アフタヌーン」

とりあえずあいさつをしてみた。



「ハッロー!キャユヒァミウェォ?」

「ウェ?」

だめだ、全然分からない…



俺はオンライン英会話なんて、何とかなるだろうと高をくくっていた。これ、25分間持つのか?俺?

クレア先生はさらに何かしゃべってきているが、もはや宇宙語だ。


俺はゆっくり言った。

「プリーズ、スローリー、アゲイン」

「オゥケィ!マーイ ネィム ィズ クレア…」

やっと、少しわかった。

何となくだが、回線がうまくつながらず電話するのが遅れたこと、その分レッスンを延長するようなことを話している(気がする)。

台風?とも言ったような…

そうか、フィリピンだもんな、台風はきっと多いんだ、そしてネットの回線も不安定なのだろう。



さらにクレア先生は話を続ける。

どちらから自己紹介をするか聞かれている(気がする)。

こういう時はもちろん「レディファースト」だ。



えっと、「どうぞ」って何て言えばいいんだ?

「プ、プリーズ…」

「オゥケィ!アィラィク ウォッチンムーヴィーアーンド…」

すげーな、英語ペラッペラだなー、と当たり前のことを思う。



俺の番のようだ。

「ア、アイ リブ イン ジャパン…」

俺はさっき考えてノートにも書いた文章を読み上げた。

でもノートを横目で見ているのをバレないように、さも考えて言っているふうを装った。

なぜ格好つけてしまうのだろう…無駄なことは分かっている。



その時、スカイプの画面が固まった。

クレア先生が固まって止まっている。

あ、ちょっと動いた。

また止まった。

どうも接続が悪いようだ。

向こうの声もとぎれとぎれだ。

でもクレア先生はしゃべり続けている(気がする)。



これは言うべきだよな。

しかし、電波よくない、聞こえないって英語で何て言うんだ…そもそも俺が言うことは向こうは聞こえるのか?

だめだ、俺、英語、だめだ…

焦る…



あ、スカイプが切れた。

俺はちょっと落ち着いて、スカイプのチャットに文字を打った。

“Bad Skype”



またクレア先生から着信だ。

今度は大丈夫だ。クレア先生が動いている。



何となく俺の自己紹介も終わり、今日はフリートークですね、と確認された(気がする)。

俺はサッカーの話をしようと思ったが、フィリピン人はサッカーをしたり見るのだろうか?ワールドカップでもあまり聞かない。

「フィリピン人はサッカーをしますか?」すらとっさに言えない…

どうやってトークを膨らませようというのか。

オーマイガッ、こんな時だけ英語が出る。




クレア先生は、そんな俺の気持ちを察したのか、これじゃアカンと思ったのか、「教材をやりましょう」と言って教材のリンクをチャットに貼り付けてくれた。


俺は正直ほっとした。


(つづく)