雨が降っていたので、12時間半留守番させてしまったまりんと遊んでもらうため、武蔵宅に行った。
室内なら泥だらけにもならないし人間も濡れずに済むし、非常に助かるのである。
武蔵ママも気さくな人なので、遠慮無くお邪魔した。
公園での問題行動に心配が止まないジルも、家の中ではすっかり馴染んでいて、私にも積極的に挨拶に来てくれた。
時間掛かっても良い子になってね。>ジル
玄関からダダダーーーーと足を拭きもせずに駆け込んでリビングで走り回るワン達。
武蔵ママもそんなチビ達を咎めもせず、嬉しそうに写真を撮りまくる。
私も右に同じ。
泥んこにならずに遊べるなんてス・テ・キッ
ひとしきり遊びまわった後、私は武蔵の視線が気になった。
目が合うと絶対逸らさないのだ。
???
目が悪いのか。。。無邪気なだけなのか。。。
まりんも他の犬もめったに私の視線をガン見したりしない。
まりんにアイコンタクトを教えるのも苦労した。
私と目を合わせるのが怖いし、敵意は有りませんとしおらしくする為には視線を合わせてはいけないからだ。
だが、武蔵は目を逸らさない。。。
こちらも頑張っていると、目をめがけて飛びついて来る。
不思議だ、と思い、どういう意図で目を逸らさないのか確かめるため、仰向けにして羽交い絞めにしてみた。
オリンピックのレスリングよろしくがっちり技が入っても、武蔵は何とか抜けようとじたばたしている。
キッチンでは武蔵ママがカチャカチャとお皿の音をさせているし、ジルとまりんは武蔵ママに張り付いて、美味しい思いをしようと付いて回っている。
武蔵もそちらに参加したいのだが、そうはさせまいとがっちり私の懐で押さえ込んでみた。
暫くして悪あがきが無駄だと感じ始めたのか、武蔵の後足がガタガタと震え始めた。
ふふふん。どうだ、参ったか、武蔵。
力を抜け、武蔵。
そうすれば許してやる。
武蔵は愛情たっぷりの中で育てられているから、人間の事を怖いと思ってなかったらしい。
オスというのもあるのだろう。まずは相手の力を試したい、そういう気持ちが強いみたいだ。
まだまだ青いのう~。
視線を外さない、そういう挑戦的な態度の時は、白黒はっきり付けよう。
この後、武蔵は私に跳び付かなくなった。
犬との順位付けには、押さえ込みが一番効果がある。
殴ったり、紐で引っ張ったり、オリに閉じ込めたり、そんな事は無意味だ。卑怯者呼ばわりされるだけだ。
正々堂々と真っ向勝負が一番気持ちが良い。