肺炎をぶり返した翌日の朝、
父の病院から電話があり
「容態が悪化して危篤状態です」と。
「やっぱり!」と思い
すぐに病院に駆けつけました。
病室の父は、酸素マスクをして、
体にはいろいろな機械が付けられ、
深い痰の絡んだ重い咳しながら
全身ガタガタと震えていた。
ナースステーションに行って
「入浴の許可をしたのは誰ですか?」
「カルテの開示をお願いします」
と言ったところ、
それまでナースステーションの
あちこちにいた看護師さんたちが集まり、
私の前にずらっと並んだ。
看護師の1人が、
「入浴したから肺炎になったんじゃありませんから!!」
と大きな声で、とても強い口調で、
私に向かって言ってきた。
並んでいる看護師さん達、
皆とても怖い顔です。皆睨んでいます。
「カルテの開示は主治医が不在だから許可が取れません。」
「通常お見せするものではありません。」
それは確かにそうだ、と冷静になった。
別の看護師さんが
「訴えても無駄ですから‼️」と。
は? なに?
あぁ、この病院。
そういう事が多いんだな。
ここで今、看護師さん達を敵に回すのは得策ではないなと思い、
これ以上無い位の笑顔で
「わかりました」と答え
ナースステーションを後にした。
しばらく経ってから、看護師さんが来て
「何度も乗り越えてるから今度も大丈夫よ!」と。
「昨日も他の方から聞きました」
としか言えなかった。
入浴した事実が消えない限り
父の命が危ないと直感で感じていた
先生からのお話がありますと言われ
病室で待っていたら、主治医ではない
見た事もない医師が来て
「今夜が峠です」と。
テレビのドラマみたいだなと思った。
今夜が峠ですって本当に言うんだな。
医師は
「出来るだけ側にいてあげてください」と。
医師が出て行った後に、
看護師さんが来て、
「連絡をしたい方には
今のうちにしておいて下さい」と。
いよいよ来たんだなと覚悟した。
でも、本当は
悔しい。
この気持ちをどこに
ぶつけたらいいんだろうと思う反面、
怒りいう気持ちは失せていた。
もう怒ってもどうにもならない。
ただ頭がぼーっとしていた。
どこか他人事、現実逃避していた。
私が取り乱すと母もパニックなりかねない。
とりあえず冷静に考えよう
父のカウントダウンは始まったから。
