『衆曲は直を容れず、衆枉は正を容れず』
―衆曲不容直、衆枉不容正―
<淮南子>
「衆曲」とは、全体が曲がっていること。「衆枉」とは、全体が間違っていること。では組織を例にとろう。組織全体が曲がっていたり間違った方向に進んでいる状況の下では、一人や二人がまっすぐであろうとしたり正しいことを主張したりしても、かえって弾き飛ばされる。
悪が悪としてまかり通ってしまうということだ。そういうなかで生きる道としては、つぎの三つの選択が考えられる。
一 あくまでも 「直」に生き 「正」を主張して、組織の歪を正す。ただし
これは玉砕を覚悟しなければらない。
一 大きな流れに逆らわないで、それなりに体勢に順応して生きる。
一 そんな組織に見切りをつけて、他に生きる道を求める。
どれがいいとも言えない。それぞれの人柄や立場に応じて選択も異なってくるだろう。
守屋 洋 (著)
文庫: 409ページ
出版社: PHP研究所 (1987/12)
ISBN-10: 4569563805
ISBN-13: 978-4569563800
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