衣食足りて礼節を知る

『衣食足りて礼節を知る』

―衣食足則知礼節―

 

 

<管子>

斉の宰相管仲の名言である。現在はこのように言われることが多いが、『管子』にある元のことばは、つぎのようになっている。

 

「倉稟(そうりん)実ちて則ち礼節を知り、衣食足りて則ち栄辱を知る」

 

米倉がいっぱいになると礼節をわきまえるようになり、衣食が十分足りるようになると栄誉恥辱を知るようになるのだという。つまりは、生活にゆとりができさえすれば、道徳意識はおのずから高まるというのだ。

 

管仲は、経済政策に力を入れた政治家として知られている。まず、なによりも民生の安定をはかることが先決であり、国民の生活さえ安定すれば、おのず から道徳意識がたかまり、それにつれて国の意識も固まる。こういう考えの上に立って、経済優先の政策を優先した。二千数百年まえの当時にあっては、きわめ て先見性に富んだ政治家であったといってよい。

 

※ しかし、せっかくのこの名言も、いまの日本の現状からみると、いささか楽観的すぎたかもしれない。

 

茶臼山古墳的 日々是好日-t02200304_0376052011084550423  中国古典一日一言 (PHP文庫 モ 1-4) [文庫]

  守屋 洋 (著)
  文庫: 409ページ
  出版社: PHP研究所 (1987/12)
  ISBN-10: 4569563805

  ISBN-13: 978-4569563800