蓋碗いっぱいに膨らんでいるこのお茶は漳平水仙(しょうへいすいせん)。
そうそう、本の表紙にあるようなこの姿が見たかった。
淹れる前の茶葉は、四角い固形で白い紙に包まれています。
茶友がおすそわけしてくれたこのお茶は、さらに二重に包装されていて鮮度がしっかり保たれていました。
開封した瞬間、ぱっと華やぐいい香り。これはテンションがあがります。
香りの力ってすごいな、と思うのはこんな時。蓋碗からふわりとたちのぼる香りを嗅いだ瞬間、何かのスイッチが入ったかのように気分が高揚するのが分かります。
四角い固形の茶葉は、煎を重ねるごとにむくむくと膨らみ、ずっと変わらぬ華やかな香りが長く続きます。
お茶うけには、キャンディみたいな包みの草木とう(そうもくとう)。きな粉と和三盆の優しい甘みをまとったクルミのお菓子です。
一粒食べておけば、お茶酔いの心配をせずに何煎でも飲み続けられそう。
目が覚めるような香り、ぱっと気分が明るくなる香り、ほっとする香り、まったりリラックスできる香り、うっとりぼんやりできる香り。いろんなタイプがあるけれど、その日の気分やお茶うけに合わせて選べるのが嬉しい。
外袋の柄をよく見てみると、茶葉を四角く固めて白い紙で包んだものを焙煎籠に入れている様子が描かれていました。
漳平水仙ができるまでの工程を本で確認してみようと手をのばしたら、そこには先客がいました。
お茶はまだまだ煎がきくので、ゆっくりと順番待ちをすることに。のっそりと猫さんが移動してから本を開くと、大きな樹姿の写真などに見入ってしまいます。
シリカゲルや蒸着アルミパックがなかった頃のお茶は、今とはずいぶん香味が違っていたんだろうな、なんて考えながら、こうして今おいしいお茶を飲める幸せをありがたく味わいました。
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