7月9日と10日の浅草寺は、四万六千日の縁日。境内を彩るほおずき市の風景は、夏の訪れを感じさせます。
7月10日にお参りすると四万六千日分の功徳が得られるということで、いちばんを目指し前日から賑わうようになったことから、9日と10日の両日が縁日になったのだそう。
池波正太郎のエッセイ「小説の散歩みち」にも、浅草寺の四万六千日のことが書かれています。
江戸時代には定着したといわれている四万六千日の縁日(功徳日)ですが、廃墟と化した終戦の年にも例年通りに四万六千日の行事が行われたことに力づけられたのだと。
どんなに暑くても本堂の中に足を踏み入れると、不思議と穏やかな涼風が吹きこんでくるような気がします。そんな瞬間、小説の散歩みちの「浅草」という短編を思い出すのです。
本堂の中でとても目立つのは、竹串で挟んだ三角形の守護札。四万六千日の縁日である2日間だけ授与しているとのこと。
災難除けのお札「雷除札」、携帯しやすくコンパクトになっている「災難除守」があります。
参拝してから境内のほおずき市をぐるりと散策。風鈴付きのカゴに入った鉢植え・枝ほおずき・竹カゴに実だけ入っているもの・袋入りのものなどがあります。
鮮やかな橙色で大きな実をたくさんつけたもの、小ぶりで愛らしいもの、鈴なりの緑色の実と白い花をたくさんつけたもの。
よく見てみると、ずいぶんいろんな種類があるものです。金魚すくいの袋のように紐で吊るしたカゴほおずきは、おみやげにも人気。
遠方で暮らす母は時々懐かしそうに浅草ほおずき市のことを語るので、雷除札とほおずきをおみやげに。
良い年も苦しい年も室町時代からずっと続いてきたという縁日は、これまでもこれからも多くの人の支えになっていくのだと思います。
▼浅草寺 四万六千日(ほおずき市)
http://www.senso-ji.jp/annual_event/13.html
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