国道歩いててくてくと。
 
そのまま行っても次の駅にたどり着けますが、けっこうな大回り。
 
 
そして、どうせしばらく、線路の近くには行けない地形となっています。
 
それじゃ~ということで、ちょっとズルしました私。
この先、線路は国道51号線よりも、やや大回りにカーブして、南西へと向かいます。
そこで、ちょっとショートカット。
国道51号線より、さらに内側・南側を通る脇道に入りました。
 
51号線沿いの歩道が狭くて歩きにくかったというのもあります。
 
ここから、左に曲がって県道5号線に入ります。
 
 
脇道とは書きましたが、こちらはこちらで立派な県道。
 
道沿いに見えるのは、昭和や、時には大正ロマンすら感じるような古い家もある、住宅街でした。
 
もちろん、平成の新しい家もございます。
 
 
ブロック塀も多い中、立派な生垣を持つお宅もあちこちにありました。
玄関が引き戸の家も多かったかも。
 
 
すぐ北側、100~200メートルくらいの間隔で、国道51号線が並走したままになっていまして、時々そちらへ抜けられる小道があったりします。
 
51号線沿いには大型店舗なども並んでいるようで、生活するのは便利そうです。
車は必須と思いますが。
 
 
空き地があったと思ったら、そこには一面のコスモスが咲いておりました。
 
商売用の花畑ではないようで、なのに見事な咲きっぷり。
この時は秋なので、まさに旬の花でございました。
 
 
住宅街とはいっても、鉄道会社や大手建設会社などが仕掛けたニュータウンではないので、家の並び具合や種類もまちまち。
 
整いすぎている街並みよりも、味があってなかなか楽しいです。
 
しかし、鹿島神宮駅からは、すでに5キロ近く歩いていた私、さすがに疲れてきましたぞ。
 
バス停が「ちょっとのっていかないかい?」と誘惑しますが、本数が少ないおかげでテンプテーション振り払い。
 
ちなみに、延方駅から次の駅までは、線路直通だと5.2キロあるそうな。
 
きついぞっ!
 
 
私の今回の旅の場合、1キロ分くらいショートカットしてますけどね。。。
 
 
実は、鹿島線を歩くのには、ひとつ気になっていることがありました。
 
鹿島線が通っているのは、すぐそこというわけではないですが、太平洋側の茨城県です。
そのさらに北にあるのは、福島県、宮城県に岩手県。
 
はい、鹿島線が通っている地域は、東日本大震災の、被災地でもあるのです。
すでに数年がたち、私が歩いた時にはその傷跡には気が着けませんでしたが、鹿島線の高架などはその当時、しばし運休となる被害を受けています。
 
 
鹿島線の場合、2011年(平成23年)3月11日、地震発生とともに全線不通となります。
 
7日後の3月18日に起点である千葉県香取市の香取駅から、先ほどの延方駅までが運転再開しますが、延方駅より北部は4月16日まで運休を余儀なくされました。
 
当然、鹿島臨海鉄道の大洗鹿島線も被害にあい、鹿島神宮駅までの直通運転も4月16日のJR側の運転再開まで中止。
鹿島臨海鉄道自体は部分開業などして復旧していきました。
 
鹿島神宮駅が使えない間、鹿島臨海鉄道との運行は先に復旧していた鹿島サッカースタジアム駅に臨時に全車停車して、代行バスで連絡をしたりしたそうですよ。
 
 
 
あの時は関東東北の皆様、大変でしたね。
今も何らかの自然災害で、日本各地で苦労なさっている方も大勢いらっしゃる。
 
自然はきれいだけど、それだけでは済まない、負や闇の部分もあること。
のどかな景色を見ていると忘れそうですが、忘れちゃいけないことでもありますね。
 
 
明日はちょっと、別の話題の記事を挟みます。
 
♪ サヨナラ模様  伊藤敏博