ブログ、2回目の更新。不定期ではありますがネタがある限り更新していきます。ということで今回は楽曲「脱走」について。

 アルバム『ドロン・ド・ロンド』のリード曲でもあったこの曲。普通新曲を出すときは、アルバムを作るためやライブで披露するためという目的があって、こういう方向性にしようとか話し合いながらデモ音源が作られ曲が次第に出来ていくものなのですが、「脱走」に関しては突然小春から新曲ができたといってデモ音源が送られてきたのを覚えています。

 なにげないいつも通りの生活をしていたらいきなりLINEに“なにも守るものなんて無い”

、“今 時がきた 縛りから逃げろ”という歌詞と音源が突然送られてきた僕&もも。はっきり覚えています、ももが「小春ちゃん、なにかあったの?」って返事をしたこと。

 歌詞のインパクトは強烈でしたが、そもそもこの楽曲から漂うオーラが半端ない。ギラギラしているというか。間違いなく結成10周年を迎えた今だからこそできた楽曲だと思います。ちょっとだけ想像する。このデモ音源を小春はどういう状況で作ったのか。部屋でぼそぼそと仮歌を入れて、バカテクのアコーディオンソロを録音している姿を想像してみる。ちょっと怖い。

 アルバム制作は、まずはこの曲から録音しました。この曲がアルバムの指標となり、「脱走」のテンションや勢いに負けず劣らずの気合で他の楽曲も制作していきました。ちなみにアコーディオンソロの裏でかすかに聞こえる金属音。これはももが鉄パイプを叩いている音。スタジオで笑いながら鉄パイプを叩いて録音していました。怖いです。この姉妹、やっぱり怖いです。

 そういえば、「脱走」はまだ発売もされていないのに昨年11月23日に行われた10周年目突入記念公演“大拍乱会”と題されたNHKホール公演で初披露しました。しかも2曲目。1曲目はデビュー曲「親知らずのタンゴ」だったから、2曲目にして誰もしらないこの新曲を演奏。「あなたのためにだけに あたしは生まれてきた」からの「今 時がきた 縛りから逃げろ」。すごい振れ幅!

 「脱走」という曲ができたのも10年やってきたからこそだし、そこにたどりつくまでにいろんな経験があったからだと思います。前にインタビューで小春がこんなことを言っていました。『私はチャラン・ポ・ランタンというジャンルを作りたい』。この文章を書いている今、改めて歌詞をみながら楽曲を聴いてみるとこの曲を作った意味がなんとなく分かる気がします。なにかからの脱走ということよりも、どこかに向かうための脱走というほうがふたりにとっては大事なのかと思いました。

 

 

※写真は、ツアーのリハ中。こういう時間が多いのです。