山寺さんがブラッド・ピットの吹き替え声を披露するとき、必ず使うセリフ、「ファイトクラブルールその1、ファイトクラブのことは口にするな・・・。」の元ネタが知りたくて、日本語吹き替え版レンタルビデオ借りました。最初はただの暴力映画だと思っていましたが、さにあらず。意外と奥の深い映画でした。以下感想など。


20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
ファイト・クラブ

(※DVDの吹き替えキャストは未確認)

1999年制作・アメリカ

監督:デビット・フィンチャー

原作:チャック・ポーラニック


キャスト(日本語吹き替え版ビデオの声)

僕=ナレーター:エドワード・ノートン(平田広明)/タイラー・ダーデン:ブラッド・ピット(山寺宏一)/マーラ・シンガー:ヘレナ・ボナム・カーター(高乃 麗)


ストーリー

自動車会社のリコール担当の仕事をしている主人公<僕>は、不眠症で悩んでいた。夜に様々な病気の患者の会に顔を出すことで、少しずつ癒される毎日。だがマーラという女性によって、その安息の日々は壊されてしまった。そんなある日、<僕>は飛行機の中で、不思議な男・タイラーに出会う。そして二人は、夜ごと殴りあう男たちの集まり「ファイトクラブ」を作った。週末の「ファイトクラブ」によって、充実した日々を送り始めた<僕>。しかしタイラーとファイトクラブのメンバー達は、徐々に暴走し始める・・・・。


感想

物語は主人公の<僕>が語る形で進みます。

話が時間的に前後したりしますが、そういう映画にありがちな分かりにくさはありません。とても上手く作ってあり、悩まず混乱せず、最後まで見ることができます。


最初は適度にスリルを感じる展開。ところどころにクールでスタイリッシュな映像や、遊び心で入れられた瞬間映像がはさまれています。しかし物語中盤から、話は意外な方向へ・・・。


見る前は、ただ殴りあうだけの若者映画かと思ってましたが、実は現代人の心の裏側をえぐった、非常に共感できる作品でした。ラストシーンは、「シックスセンス」のラストを見たときと同程度の衝撃がありました!

タイラーと主人公との関係を知ったら・・・もう一度見たくなります。


山寺さんは正体不明のチンピラ男、タイラー・ダーデン役。ワイルドでアブナイ奴。しかしその行動には思想があり、筋が通っていて、人を惹きつけます。他者におびえない、堂々としたしゃべりっぷりが魅力的。また、タイラーが店のオーナーに殴られながら大笑いするシーンがあるのですが、その時の山寺さんの笑い声がすごく怪しくてよかったです。