寓話 新東京都知事 | chapchaのブログ

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 ジョイントベンチャーの

社長は落ち着かなかった


 新東京都知事からの直接

の呼び出し、一人でくるよう

にと・・・知事室には男が

一人いた。与党W議員である

与党国会議員のなかで、ただ

一人新都知事を支持応援した

物だ、政権与党から

除名勧告を受けている

弁護士で、検事の経験もあり

 腹のすわった男である。

 

 すすめられるままにソフアー

に腰をおろす。国会議員と

ならぶことになった


新都知事は大きな知事デスク

から立ち上がり向かいの

一人がけのソファーに腰を

おろしすぐ立ち上がると、

深深と頭を下げる「ご多忙中

お呼びたてして申し訳

ございません」


 思いがけぬ知事の態度に

戸惑うV社長。知事は続ける。

「単刀直入に申し上げます

御社が手がけることになった

 三つの案件、これは

キャンセルします。」「ご迷惑

申し訳ありません」

・・・言葉をうしなった社長は

小声で、でもはっきりと

「契約は済んでます」


 「それは存じております」


「相当な違約金が生じます」


都知事はニッコリとほほえみ


 「都は払いません、一円も」


予想外の言葉にベンチャー

代表はしばし言葉を失う。

 「・・・そうはなりません

 法的手続きをとります」


「社長、それはやめたほうが

よいでしょう」「もしそうしたら

 御社と、あなたが役員を

している立派な会社のすべて

の都の公共事業の受注は

一切無くなります。

 付け加えますと、国の

公共事業の受注もゼロに

なります。向こう十年間は」


 夕べ総理と食事をしました。

彼は全面的に都に協力すると


 このような重要なことは

即答できません、

 社に持ち帰り・・・


「お待ちください、私は貴方

を調べました徹底的に。」

 「貴方は社でも業界で

帝王と呼ばれているそう

ですね」「重要事項はすべて

貴方一人できめる」

 「会社、業界で逆らう者は

 一人もいない」


 今まで一言も発しなかった

W議員が・・・


「ご挨拶遅れました、Wと

申します、私は弁護士で

 元検事でもあります」

「調べることが好きでねえ」

「政治家には嫌われてます」


 知事はニコリ、「私Wさん

好きですよ、頼りにしてます」


 W氏は表情を変えず

「面白いことが出てきました

 「引退した大物政治家に

大金が渡っています」

「貴方からと言いませんが」


社長はよろよろと立ち上がる

顔色は真っ青である。


 知事は明るい声で

 「お帰りですか?」


社長は搾り出すように

「法的手続きはしません」


 知事は「それはけっこう」


W氏は、「それからここの

「やりとりはすべて録画

 されております」


     ちゃぷちゃ15

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