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写真は子カオスのバイオリン
1/16, 1/10, 1/8, 1/6, 1/4, 1/2 ,3/4を経てこのフルサイズまでたどり着きました。
どれだけ小さい時からやっていたかがわかります。

 昨日、あるテレビ対談で“五嶋 龍”というバイオリニストが出演していた。言わずと知れた世界的なバイオリニスト“五嶋みどり”の弟君である。まだ、ななんと17歳…その彼が世界遺産とも言える“シュトラドバリ”を操る姿を見て、彼の才能はもちろん感性の豊かさ、機微をわきまえる能力に圧倒された。一般にバイオリニストが数十年かけて練習に練習を重ねようやく獲得するその膨大な時間をまるで凝縮したかのように弱冠17歳の青年が今実際目の前でその名器を演奏している。その対談でググッときた場面があった。7歳のときデビュー、“パガニーニのバイオリン協奏曲”を自分が演奏するシーンが映し出されたとき、何ともいえぬ表情をした。

 この時、子カオスのことを思い出していた。子カオスも3歳の時から1/16サイズのバイオリンを握らされた。才能のないこの母親が英才教育をしようとしていた。いやがる我が子に無理やり教え込もうと必死だった。
 7歳の龍君がオーケストラバックに演奏している。それは本当に、この子の音楽なのだろうか?彼はその時訳わからなく辛い練習を思い出していたのだろうと、痛いほど理解できた。

 子カオスの救世主は父親だった。父親は体を張って自分は英才教育は嫌いだしその教育方針は間違っていると言い続けた。それで私は目が覚めた。

 その放送のことを子カオスに話した。「おー可哀想に~!」そして自分は楽譜など何もわかっていなかった。私がピアノで弾く旋律を覚えて弾いていたと言う。その子カオスもバイオリンを高2まで続けた。今でも思い出したかのように、バイオリンケースから出して弾いている。それが何よりも私の慰みだ。

 もちろん、龍君の母親、五嶋節氏が、龍君の才能をあますところなく発揮できる道筋を見出したから、みどり氏に続き世界に通用するバイオリニストに育った。すごいことだと思う。

 何はともあれ、今は子カオスは自分が望む目標に向かって邁進中だ。