シルヴィー・ヴァルタンとラ・マリッツァ | 加藤修滋のブログ

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数あるシャンソンの中で「ラ・マリッツァ」(邦題は「想い出のマリッツァ」)ほど、歌うのに歌唱力だけでなく内容を表現する事が難しい曲は無いと思う。

 

 

「シルヴィー・ヴァルタン」が祖国ブルガリアを離れ、マリッツァ河を渡ってパリへ亡命する様子を歌った実話だからである。

パリの劇場でサビの「ライライライ・・・」のリフレインを客席が大合唱する場面に感激。

 

 

シャンソンは基本的に実話に基づいて作られているものが多く「ピエール・ドラノエ」のフランス語詞も、その辺を大切に書いている。以下「エルム」を代表する歌手によって歌われている私の日本語詞(まだ法定訳詞となっていない)を記述します。

 

 

ちなみに彼女は8歳でフランスへ渡っています。

 

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マリッツァ それは私の故郷(ふるさと)

母なる川 お前の流れるその土地を後にしてもう30年

今は母もこの世になく 幼かった弟さえ既に召されて

想い出も消えて この歌だけが残った

Lai Lai Lai・・・

 

マリッツァの川の水辺で 水鳥たちは皆 

私たちのために 自由への歌を歌っていた

それも知らず 地平線の彼方へと旅立つ鳥の群れを

追いかけるようにして 私たちはパリへと向かった

 

(セリフ)

幼い頃の想い出は もう何も残っていない

母と私と そしてまだ歩けなかった弟と

でも この子守唄は今も聞こえる

 

Lai Lai Lai・・・