南仏での四泊目はカマルグ湿原のエリアにある、
「Aigues-Mortes(エーグ・モルト)」という街。
「死んだ水」という意味の街です。

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街の入り口にはきれいな花が咲いていて、
なぜ「死んだ水」なんて名前の街なのか?と思ってしまいます。
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実は昔はここが港だったそうです。
十字軍が遠征に使ったという華々しい歴史がありますが、
その後土砂が堆積して海が遠のき、港の機能が果たせなくなってしまいました。
だからこんな寂しい名前がついているそうです。

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でもそのかわり、中世の町並みがそのままに残る貴重な場所になりました。
13世紀にこの街をつくったサン・ルイの像も広場の真ん中に堂々と立っています。

そして面白いことにこの街は
こんな530m×300mの城壁に四方を囲まれています!
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箱のなかに街が出来ているんです。

街を歩くと観光客もいっぱい、お店もいっぱい。
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こんな魅力的な場所、観光客は「死んだ水」のままにしておくはずがありません。

城壁の上も歩けます。
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広場をぐるりと取り囲むレストランもこんなに華やかに開店準備。
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夕食の前にカフェで軽くお酒をいただきました。
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そして、目の前ではライブが♪
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カーペンターズの歌やボサノバなど、
私も知っている歌ばかりだったので口ずさみながら楽しく聞いていると、
お店の人が来て
「店長から一杯おごるからなにがいい?」というのです。

私「え?どうして?」
店の人「いいから。」

じゃあ…と、モヒートをお願いしました。
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店長さんは店の前で飲みながら歌を聞いていて、
手を振ると、ダンディに微笑みました笑
私があまりにノリノリで歌を聞いていたせいでしょうか…★


その後、隣に座っていたカップルが話しかけてきて、
写真をたくさん撮ってくれました。
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知らない人とのふれあい、楽しすぎる…!

そしてお互いに撮りっこして、すっかり仲良くなりました。
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リヨンから来たパトリックさんとジュスティーヌさんです。
キャンピングカーで旅をしているそうです。
「日本からフランスまで何時間?」と聞かれ、
「12時間ですよ」と答えると、すごく驚いていました。


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さて、夕食は「ラ・ガルディアン」というお店。
カマルグのカウボーイのことをガルディアンというんですよね。

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前菜にはカマルグ名物の「telline(テリンヌ)」という貝。あさりみたいです。

フランス人にもあまり知られていない貝です。
じつは先ほどのパトリックさんたちがちょうど通りがかりましたが、
「terrine(テリーヌ)」(お肉のパテなどの)と間違えていました。


そしてメインは…
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その名も「ガルディアン」。
牛肉の赤ワイン煮なのですが、これもカマルグの伝統料理で、
肉の野性味が強く、それを消すためにオレンジの香りをつけてあります。
付け合わせはカマルグの黒米。

お店のギャルソン、キャリンムさんが色々教えてくれました。
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キャリンムさんは日本のことが好きらしく、
「エビナ」とか「ロッポンジ」「アオモリ」など知っている地名を挙げていました。

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デザートをいただき…

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最後はキャリンムさんのサービスでかなり強めのお酒も笑。


それにしても前菜+メイン+デザートで12.5€って、とてもお安いです★


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帰りは散歩。箱の中の街だから、なんだか遊園地の中を歩いているみたいです。

なんとなく「学園祭」の雰囲気にも似ている!

楽しい街です。
また絶対行きたい。
そう思ったエーグ・モルトの夜でした。