①では筆者が10月の3連休に大田区体育館へと足を運んだ理由を述べた訳だが、②では両チームを取り巻く環境について述べたい。
ホームのアースフレンズ東京Z(以下・東京Z)というのはチームの専属チアであるZ girlsがチアの衣装などダンスで必要なモノをネット上のクラウドファウンディンクで資金調達したチームである。
チアの衣装にもこだわりのある彼女たちのパフォーマンスには、試合とは違った感動を与えるであろう。
一方で、今回の東京Zの対戦相手である秋田ノーザンハピネッツというのはbjリーグ出身の強豪チームで、地元秋田には熱狂的なブースター(サッカーでいうサポーター)が多数在籍しているのでも知られている。
もともとスラムダンクで湘北高校と伝説の死闘を演じた山王工業のモデルであり、日本人で始めてのNBAプレーヤーでもある田臥勇太の母校の能代工業のお膝元の街である。バスケ熱が高くないはずがない。
秋田はbjリーグ時代は聖地・有明コロシアムでのファイナルでは常に常連として出場するも、いつもシルバーコレクターなところもあったbj時代は「無冠の帝王」に近い存在だった。
そうして、リーグ統合初年度の昨シーズンはB1リーグながら、B2の入れ替え戦に回り、横浜ビーコルセアーズにブザービーターの末に敗戦。今シーズンは2部リーグでの闘いを余儀なくされたが、1年での1部復帰にチーム一丸となって闘志を燃やしている。
そんな両チームの思惑が錯綜する中で、10月の3連休の初日に秋田ブースターも大挙して大田区体育館に駆けつけるなか、主審が闘いの火蓋(ひぶた)を切る笛を鳴らした。〈③に続く〉
