今回の試合レポートに関しては、東京都社会人サッカー2部リーグの南葛SCvs Toshiba EGSについて書いており、①では試合前におけるリーグ内の立ち位置や序列について説明してきたが、②以降では試合内容や会場の雰囲気について述べていきたい。
Toshiba EGSについては基本的に社業をこなしたあとの会社のサッカークラブという立ち位置なので、当たり前だが選手の補強という話は聞かない。
しかし、ホームの南葛SCは将来のJリーグ参入を目論むいわばプロ予備軍のチーム。前にも言ったが、シーズン途中にブラジルの名門クラブで出場機会にあぶれていた若手ブラジル人選手2人を加入し、都1部リーグ進出に向けて着々と補強をしていった。
スタメンでもそうした外国人傭兵が2人共名を連ねて、相手選手の闘志を根こそぎ奪うべくヤル気マンマンだ。
DFの2番デイビッソンは社会人サッカーリーグでは反則級のフィジカルとスピードを併せ持ち、シャドーストライカーの36番レオジーニョのゴールに対する嗅覚もハイスコアラーになる余地は十分にある。
そして中盤のトップ下には献身的でプレーと豊富な運動量の上に足元のテクニックもある都2部リーグの得点王である椿大介と同じ7番を背負った疋田大和が中央で陣取っている。疋田の前所属はJ3のグルージャ盛岡。元Jリーガーの誇りが都2部リーグという舞台で相手のゴールマウスを切り裂く。
そうした破格の補強で都1部リーグしいては関東リーグやJFLに挑んでいこうとする南葛SC。
そうした中で南葛はToshiba EGSを地元葛飾スポーツセンターに迎えて、雨中のピッチの中、決戦の火蓋(ひぶた)を切る主審のホイッスルが鳴った。〈③に続く〉


