このブログの読者ならよく分かると思うが、筆者はスポーツ漫画が大好きだ。

もともと「ドカベン」を読んで少年野球をやり、「柔道部物語」で中学の柔道部に入部し、「はじめの一歩」でボクサーを志した。

ある意味において非常に分かりやすい思考回路の持ち主ということが分かる人生を送っている。(T ^ T)

もちろん今でもスポーツ漫画は大好きだ。ただこのブログでも再三述べてきたことではあるが、昨今のスポーツ漫画というのは漫画界全体の立ち位置ではマイノリティーなところに追いやられている感がある。

前にも書いたことだが、スポーツ漫画というのは他のジャンルに比べて競技に対する研究や分析など地味な作業をコツコツする必要があり、それにプラスして漫画家としての技量を上げる努力も必要になってくる。

そうした中で、瞬殺の打ち切りなどで地味な努力が報われづらくなった傾向にあるスポーツ漫画というジャンルにおいて、新たなスタンダードが胎動しつつある。

それがスポーツ「ファン」漫画である。それまでのスポーツ漫画というのは選手が主人公であり、野球だったらピッチャーであり、サッカーならFWやトップ下といった花形ポジションに相場が決まっていた。

しかし、2007年に連載を開始したGIANT KILLINGといったプロサッカーチームの監督が主人公の漫画がブレイクしてから変わった。

監督が主人公の漫画は「クロカン」や「やったろうじゃん」などあるにはあったが、本当の意味でのスポーツ漫画の主人公の細分化が進んだのはGIANT  KILLINGの頃である。

そうした潮流の中で2010年代に斜陽のスポーツ漫画の中で新たなムーヴメントが生まれたのが、前述のスポーツの試合を観戦するファンがチームへ想いを託すスポーツ「ファン」漫画という形の到来である。〈②に続く〉

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