2017年の春ウララな江戸川陸上競技場。長い冬も終わり、JリーグやJFL・都リーグなどでは既に、それぞれのリーグ戦の火ぶたが切って落とされている中で、「灼熱の関東1部リーグ」の開幕戦が遅まきながらスタートした。

2009年の地域リーグ(当時4部リーグ)の1つである北信越リーグが松本山雅や長野パルセイロ、ツエーゲン金沢やアルビレックス新潟の下部組織であるJAPAN SOCCER COLLEGEといった、当時J2入りを目指した強豪クラブでひしめきあいながら、JFL(当時3部)昇格の決定戦である地域決勝大会(現在は地域チャンピオンズリーグ)への出場枠がわずかに「1」という過酷なリーグであったが故に、このシーズンの北信越リーグが「地獄の北信越」「無駄にアツい北信越」と形容されていた時期があった(この経緯は映画「クラシコ」に詳しい)。

2017年の関東1部リーグ(5部リーグ)もなぞらえるなら、この時の北信越リーグに匹敵するのでは?と思い、「灼熱の関東1部」と勝手に名付けている(おそらく広まらないだろうが)。

なぜなら前回のディフェンディング・チャンピオンである元Jリーガーを多数擁する東京23FCの他に、元日本代表で世界2位のクラブまでになった強豪・鹿島アントラーズで主将も務めた岩政大樹がコーチ兼任で加入した東京ユナイテッド。

そして2009年11月8日の川崎市・等々力競技場で行われたJ1・ジェフユナイテッド市原・千葉戦でハットトリックを果たし、ジェフをドロ沼のJ2に叩き落した元川崎フロンターレのFWでポルトガルなどの欧州リーグ経験もあるレナチーニョが2017年のはじめに再来日。そのレナチーニョが、かつて自身が沈めたジェフというクラブが最初に本拠地として使用していた市原臨海陸上競技場(現名称・ゼットエーオリプリスタジアム)を現在ホームとする関東1部リーグ所属のVONS市原FCに、今シーズン加入することになった。

今の彼は「市原」を再びJリーグに復帰させるための強力なオプションとしてチーム内でも存在感を見せている。

こうしたクラブに流通経済大学FC(大学内のサテライトチームに位置づけられている)のような大学チームや社会人チームなど、当時の北信越リーグに匹敵するくらい無駄に激アツなリーグの面子を形成している。

だから筆者は2017年の関東1部リーグを勝手に「灼熱の関東1部」と呼んでいるのだ。

開幕戦そのものについては②に続く。
 
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