今回のタイトルは「こっきょう」と呼ぶより、「くにざかい」と言った方が個人的にしっくりくる。

というのも今回のテーマは外国との争いというより以前にも書いたが、地域間対立の問題を伝えたいからだ。

問題というと大仰だが、要は「県内にあるいがみ合いをもっと利用しろ」ということだ。

以前、NUMBERのバスケットbjリーグ(現Bリーグ2部B2)所属の青森ワッツの球団社長が言っていたが「青森県は津軽(青森市)と南部(八戸市)とで食も方言も文化が微妙に違う。もともと違う藩が1つになった経緯がある。もし高校野球で津軽と南部の高校が決勝に勝ち上がったら、双方から解説者を出さないとクレームは必至だ」とあったが、それは何も青森県に限った話ではない。

一方、その地域間対立を活かした(?)町おこしに成功したのが信州(長野県)である。

信州という地域もまた長野県県歌「信濃の国」で「信濃の国は十州に境連ぬる国にして…」とあるが、この地域も青森県同様に廃藩置県の前からあったバラバラの藩を無理やり1つにまとめ上げた経緯がある。

信州の場合は2016年シーズンはJ2で戦っている(2016年9月17日執筆)、松本山雅FCが「県で1つに」ではなく独自に活動したのが大きい。

というのも東京都みたいな世界的に見ても特殊な自治体を除き、ほとんどの自治体で県内で1つにまとまっている文化の県などないのである。

筆者が生活していた千葉県でも千葉市方面の総武線文化と柏市や松戸市方面の常磐線文化に分かれるし、埼玉県にしたって東武線と西武線と文化は違ってくる。

問題はサッカーにおいて、その違う藩(文化)を行政や県のサッカー協会などの都合で無理やりまとめて、訳の分からないプロサッカーチームになることである。〈②に続く〉