①ではボクサーの格好よさ、いわば様になっている選手は何が違うのか?という理由を選手の「眼」にある、という話をした。②ではその続きを言いたい。
女性なら分かると思うが自分がついていきたい男性というのは、イケメンというのが必要条件であっても十分条件ではない。
どんなに目鼻立ちが整っていて小顔、スタイルもよくファッションセンスがあった男でも、自信なさげでうつむきがちの表情で、オドオドして不安と迷いを持った眼の男には女はついていかない。
しかし、男の場合小男だったり、他の条件で劣っていても眼に鋭さ(威圧感ではない)、自信と覚悟を含んだ眼光を持った男なら女はついていく。しかもそうした女は男の本質的な部分を理解しているから、間違いなくいい女だ。
話をスポーツに戻そう。野球の野村克也監督の本で「世界の盗塁王」こと阪急の福本豊に盗塁で成功させるもっとも重要な要素は何か?と訊(たず)ねた。
すると福本曰く、「投手の眼だ」と答えた。彼が言うには100%打者との闘いに集中している投手と、走者への牽制に意識して気が散っている投手の眼には明らかに違いがあるからその眼を見抜け、と答えた。
自分で生活していると気付かないモノだが、仕事が上手く回っている時の眼と、疲れや迷いがある時の眼には明らかな違いがあると言う。筆者も仕事で自信を得ている時の眼は世代を問わず、女性に「眼がいい」とよく言われる。
自信と覚悟を持った眼、いわば「断固たる決意」を固めた眼というのはどんな風貌を持った男でも人を引き寄せるモノである。自分の外見に自信がない男はファッションという鎧で武装するより、仕事で自信を身につけ、「いい眼」を持った方がいい漢(おとこ)の近道になるのだ。