昨年読んだ本の中に「本質眼」(島田亨著・アメーバブックス・2006年)という本があり、近鉄からプロ野球球団経営を引き継いだ楽天イーグルスの球団社長の本であった。
本の内容は2000年代の混沌とした時代をIT企業の社長が乗り切った後、球団経営を任され試行錯誤して奮闘するという感じであった。
その島田社長が球団経営をする際、新たに球団職員を3人雇うつもりだったが応募者は8000人もあったという(国家公務員の倍率よりも凄い!)。
その時島田社長はただ単に野球が好きなだけの人間では球団職員にはするつもりはなかったそうである。どんなジャンルでもそうだが、マニアになるなら徹底的なマニアになって貰いたい。そういう人材が自分の組織(楽天イーグルス)には必要だと考えていた。
その8000人の応募者の1人に凄い野球マニアがいて彼は自分の普段の一般企業での仕事をやりながら、自分の使える時間(休暇)とお金(小遣い)の全てをアメリカの野球に注ぎ込んでる人間であった。
彼はまずアメリカのメジャーリーグの30球団の球場を全て周り、それらの球場の様々なアングルの写真と球場についてのコメントをメモしたという。そのメジャーの球場を制覇したら次は北米の様々なところにあるマイナーリーグのチームや独立リーグの球場の写真と球場についてのコメントを書く作業をした(筆者注=ネットでマイナーリーグの総数を調べたところアメリカ以外のところ含めて240球団あるという)。それらが終わったらアメリカの普通の州立球場や市営球場を周り、ファイルの数も相当な量になったという。
島田社長は趣味やマニアもそこまで徹底的にやり込めば1つの才能であると考えた。よってそのアメリカの野球マニアの球団職員希望者は合格し、晴れて本採用になったという。
昨今の日本経済の慢性的な不況による就職難は若年層からシニア層までまんべんなく雇用して貰いづらい時代になった。その為今の時代は大学も以前のようなレジャーランドでは通用しなくなってきて、大学生も大学の授業とは別に資格予備校に通い、少しでも就職するために努力しているようである。
しかし今の時代に本当に社会に必要な人材というのは楽天イーグルスに2000倍以上の倍率から本採用を勝ち取ったアメリカの野球マニアの彼のような人間なように感じる。一般社会で通用する資格は毎年何千、何万と有資格者が出てくる。しかし球団職員に本当に必要な資格は実は「生き様」のように感じた。昨年は楽天が日本一になったが、その球団職員の彼も勝利の美酒に酔ったことであろう。球団職員に必要なものを今回は考えてみた。
本の内容は2000年代の混沌とした時代をIT企業の社長が乗り切った後、球団経営を任され試行錯誤して奮闘するという感じであった。
その島田社長が球団経営をする際、新たに球団職員を3人雇うつもりだったが応募者は8000人もあったという(国家公務員の倍率よりも凄い!)。
その時島田社長はただ単に野球が好きなだけの人間では球団職員にはするつもりはなかったそうである。どんなジャンルでもそうだが、マニアになるなら徹底的なマニアになって貰いたい。そういう人材が自分の組織(楽天イーグルス)には必要だと考えていた。
その8000人の応募者の1人に凄い野球マニアがいて彼は自分の普段の一般企業での仕事をやりながら、自分の使える時間(休暇)とお金(小遣い)の全てをアメリカの野球に注ぎ込んでる人間であった。
彼はまずアメリカのメジャーリーグの30球団の球場を全て周り、それらの球場の様々なアングルの写真と球場についてのコメントをメモしたという。そのメジャーの球場を制覇したら次は北米の様々なところにあるマイナーリーグのチームや独立リーグの球場の写真と球場についてのコメントを書く作業をした(筆者注=ネットでマイナーリーグの総数を調べたところアメリカ以外のところ含めて240球団あるという)。それらが終わったらアメリカの普通の州立球場や市営球場を周り、ファイルの数も相当な量になったという。
島田社長は趣味やマニアもそこまで徹底的にやり込めば1つの才能であると考えた。よってそのアメリカの野球マニアの球団職員希望者は合格し、晴れて本採用になったという。
昨今の日本経済の慢性的な不況による就職難は若年層からシニア層までまんべんなく雇用して貰いづらい時代になった。その為今の時代は大学も以前のようなレジャーランドでは通用しなくなってきて、大学生も大学の授業とは別に資格予備校に通い、少しでも就職するために努力しているようである。
しかし今の時代に本当に社会に必要な人材というのは楽天イーグルスに2000倍以上の倍率から本採用を勝ち取ったアメリカの野球マニアの彼のような人間なように感じる。一般社会で通用する資格は毎年何千、何万と有資格者が出てくる。しかし球団職員に本当に必要な資格は実は「生き様」のように感じた。昨年は楽天が日本一になったが、その球団職員の彼も勝利の美酒に酔ったことであろう。球団職員に必要なものを今回は考えてみた。