社内に無駄なプロセスがとても多い。
無駄な資料、無駄な会議、無駄な根回し。それらの無駄を思い切って削れば、その分人間は楽になれる。余裕ができる。
いらないものをバッサリ切るだけで、無駄なことで消耗する時間を減らし会社員はさっさと帰ってもっと幸せになれるはずである。
実際にテレワークが浸透した結果、
 「特に仕事をしないで座ってるだけの人」などは存在意義のなさや、無能さが明らかになってしまった。実際に会社にはそういう人がたくさんいる。 
「この人、いなくても全然よかったね」
「この人がやってた仕事ってなんだったの?」
とみんなに気付かれてしまったのだ。
 
いちいち細かく部下を監視するような上司も
「あのおっさん、会社で毎日怒るのが仕事でネチネチ言ってたけど、あれマジで何の生産性もなかったな、意味なかったな」と早々に気付いてしまった。 
 
にも関わらず、やっぱり多くの企業はコロナ前の既存のプロセスに固執する傾向は依然として強いように見える。
そんなことを考えていたら、ふと過去に読んだ面白い本を思い出した。
 
著者はGoogleの元マネージャー、サラ・クーパー氏
タイトル『会議でスマートに見せる100の方法』

当時、僕がこの本に興味を持ったのは著者のメッセージだ。

「先人は『やみくもに働くのではなく、賢く働け』とよくいうが、私のモットーは『働く時間があったら昼寝しろ』だ。この本で紹介するワザを学び、身につけ、実行すれば、あなたはいつのまにか企業のトッププレイヤーへと駆け上がっているだろう。たとえ企業のトッププレイヤーがどんなものか分かっていなくても」  
これ、GoogleやYahoo!で勤務するなかでこの裏ワザを編み出し、実践して大きな成果を上げたと言うのだから、あながち冗談と軽視するわけにはいかない。
めんどくさいミーティングをうまく回避しつつ、会議に参加した時にいかに自分をスマートに見せるかのノウハウが、沢山載っている。あるあるネタとしても面白いし、自分が実行してみても良いと思う。
 

 会議開始時

①あと少しで終わるから待ってという
会議室に早く行き、メールを読み始める。相手は部屋に入るとあなたのオフィスに来たような錯覚を起こす。にこやかに挨拶し、「あと少しで終わるからちょっと待って」と言う。
 
②リーダーの隣に座る
 
会議のときリーダーの隣に座る。彼と一緒に議題を検討し、ふさわしいときにサポートしているかのようにふるまう。リーダーの隣に座ると、自分がリーダーみたいになる
 

 会議中

③ひとの報告をさえぎり、その後、再開させる
誰かがプロジェクトについて報告をはじめたら、それをさえぎってこの報告がどれだけ大事かみんなに知らせる。そして報告者に続けるようにいう
 
④ベン図を描く
席を立ちあがり、ベン図を描くのは賢く見せるすぐれた方法だ。ベン図がデタラメでも構わない。むしろ、デタラメなほうがいい。
 
⑤プレゼンで1つ前のスライドに戻すように頼む
「ごめん一つ前のスライドに戻って」あなたがそう言うとたちまち他の誰よりも熱心に聴いているようにみえる。何も指摘事項がなければ、戻されたスライドを数秒間黙ってみつめ「よし、次に進んで」と言う
 
⑥パーセンテージを分数に言い換える
誰かが「約25%のユーザーがこのボタンをクリックしています」と言ったら、わりこんで「つまり4分の1ね」と言いメモをとる。
 
⑦誰かが良いアイデアを思いついたら、自分は何年も前から同じアイデアを温めていたと言う
誰かが良いアイデアを思いつき、みんながそれを気に入ったようなら、「自分も同じアイデアを以前から温めていた」と言う。そうすれば、良いアイデアを自分に関連づけ、間接的に自分の手柄にできる。
 
⑧いい質問だと言って質問に答えない
質問者をほめると、答えないで済む方法を思いつくまで時間を引き延ばせるだけでなく、寛大なプレゼンターに見せることができる。その質問がどんなに素晴らしいかをたっぷり伝えたら、その後の「そのまま聞いていたらわかります」や「終わりに言います」、「あとで直接答えます」などと言って答えない。
 
⑨みんなの意見がひとつにまとまったら「いざ出陣だな」という
ひとつのアイデアや方向性が熱狂するような瞬間がある。誰よりも先に「いざ出陣!」と掛け声をかける。そうするとその会議を終結させると共に最終的な決定をあなたが下すという2つの権限が手に入る
 

 会議終了

⑩次の会議で一番楽しみなことは何かと聞かれたら「イノベーション」と答える
イノベーションに向けた努力やイノベーションの機会にコメントする
 
⑪提案されたアイデアの写真を撮る
会議の終了後、後ろに下がって、ホワイトボードやコルクボード、黒板など、みんなのアイデアが書かれたものの写真を撮る。その写真を出席者に送り、実りのある議論をしてくれたことに感謝する。
 
⑫会議の終わりに、数人に声をかけて、別の問題を話し合うため残るように言う
ひとりかふたりに声をかけ、数分残るように頼むと、声をかけられなかった人は、あなたがなにを話し合うつもりなのか、なぜ自分は呼ばれなかったのか、あなたがどんな極秘プロジェクトを隠し持っているのか、気になる。
 

 退出後

⑬歩きながらの会議を提案する
同僚があなたと話したがっていたら「ウォーキング」会議を提案する。
 
⑭あなたの物語を聞かせてほしいと言う
出席者の人生に興味関心を示す

 

普通に「あるあるネタ」としては面白かった。このようなネタが100もあるのだ。

この本を読んだあと、実際に会社の会議にでると、思い出して笑いそうになる。

 

 

 
よし、今こそみんな「無駄な会議」が開催され続けるなら、対抗策としてスマートに「頑張ってるフリ」のスキルを身につけようではないか!いざ出陣だな!