ネズミの国際救助救援協会のメンバービアンカと、下働きのバーナードの大冒険。
ビアンカが、ペニーの救助を買って出た際の「今はもう男社会じゃないから」の台詞で、時代の移り変わりを感じましたね。これは1977年の作品だから、少しずつ女性たちが台頭してきた時期でしょうか。ディズニーのちょっとした意識の提示ぽいなと感じました。

ビアンカはキャリアウーマンで、どんなときでもおしゃれを忘れません。「男並みにバリバリ働く」のではなく、「女性らしさ(こういう表現はちょっとあまり好きではないのですが)」を大切にしてしっかり働く女性です。

この映画では3種類の女性が描かれているような気がしますね。まずは先に挙げたビアンカ。そして助けを求めた人間の少女ペニー。彼女はとても勇敢で、ワニも恐れません。でも本当は心細くてひそかに涙を流します。いい意味で「女らしさ」が描かれていなくていいなと思いました。
そして、ヴィランであるマダム・メデューサ。なんだか顔がマダム・ミムに似てるななんて。厚化粧でワガママでヒステリックで、巨大なダイヤモンド「悪魔の目」を手に入れるためには手段を選ばない、典型的な女性悪役です。典型的な女性(当時のありがちな偏見に基づいて形成された)を新しい女性(キャリアウーマン)と少女(次世代)が打ち倒す構図である、というのはもちろん考えすぎだとは思いますが^^; そういった見方もしてみると面白いかななんて思ったり思わなかったり。

主人公がネズミで、ヴィランが人間で、2匹のワニを従えていたりと、圧倒的不利な状況から、沼の動物たちと協力して打ち倒す爽快感というか、そういったものがありました。
続編もあるらしいのでそちらも見てみます。