定番のお話。シンデレラ。

冒頭は上に張り付けた動画の通りなのでとりあえず省略しますね。
お話もおおむね我々がよく知っているものと同じです。
特徴としては、ネズミたちなどの動物たちが大活躍で、シンデレラを助けたりするところでしょうか。
継母のトレメイン夫人、そしてその娘のアナスタシアとドリゼラに虐げられながらも、健気に家事をこなすシンデレラ。いつかきっと、必ず幸せになれると信じているのです。そんな彼女には大勢の動物の友人がいます。ネズミ取りにかかったネズミのガスを助けるなど、困っているものを見過ごせない優しい性格なのでみんな彼女を慕っているのです。
しかし、夫人の愛猫ルシファーだけは飼い主に似て意地悪で、シンデレラの妨害をしたり、ネズミたちに意地悪をしたりします。
お城では王様がなかなか結婚に関心を示さない息子にやきもき。早く孫を見たいということで、街中の娘を城に集め王子の帰還祝いの舞踏会という名目で王子の相手探しをすることに。「眠れる森の美女」でもそうですが、王様はどうしてこう子供の意思を無視して結婚を急かすのか。現実でもそうですよね。早く孫を見せろと急かす親。まあ、「眠れる森の美女」でもこちらでも結果オーライになっちゃいるんですが。なんだかなーと思っちゃいますね。
招待状はシンデレラの家にも届きますが、彼女に仕事を押し付けたりして彼女が舞踏会に出るのを妨害する継母たち。けれども動物たちが協力して彼女のために美しいドレスを作ってくれます。舞踏会を夢見ながらも諦め気味の彼女。しかし、ドレスを見るなり喜んで、自分も一緒に行こうとしますが、姉たちにドレスを破かれ、悲しみにくれます。
そこに、フェアリー・ゴッドマザーが現れて彼女の夢を叶えるべく、カボチャを馬車に、ネズミを馬に、馬を御者に、犬をおつきの人に、シンデレラを素敵なお姫様へと変えました。しかし、夢は夢。12時になると魔法は消えてしまいます。
舞踏会では、王子がさまざまな娘たちと顔を合わせますがお眼鏡にかなう相手はいない様子。父王はやきもきしながら不憫な大公に当たったりします。そこに現れた美しいシンデレラ。王子は今までちっとも娘たちに関心を示さなかったのに、彼女を見ると目の色が変わりました。シンデレラは王子を王子と知らず恋に落ちますが、彼女の耳に響く鐘の音を聞いて急いで逃げていきます。王に、王子の結婚が決まらなかったら処罰するぞと脅された大公が急いで追いかけますが残されたのはガラスの靴だけ。
父王はすっかり王子の結婚が決まったのだと思っていましたが娘が逃げたことを聞いて国中を探すように大公に命じます。ガラスの靴にぴったり合った娘、それこそが王子の婚約者であると。
大公たちの馬車がやってくるまさにその時、昨夜の美しい娘がシンデレラだったと気づいた夫人は彼女を部屋に閉じ込め、カギを取り上げてしまいます。ここでネズミたちが奮闘します。夫人からカギを取り戻し、シンデレラの部屋まで行きますが、ルシファーが現れ妨害。シンデレラが呼ぶと犬のブルーノがかけつけルシファーを追い払い、彼女は無事部屋から脱出します。
2人の姉はどちらもガラスの靴を試しますが足のサイズが合うはずもなく。そこにシンデレラがやってきて靴を履こうとしますが、継母が靴を割ってしまいます。けれど、シンデレラにはもう片方の靴が残っています。皆の前をそれを履いて証明してみせました。
こうしてシンデレラは王子と結ばれて、幸せに暮らしましたとさ。と結ばれます。

苦しくても夢はいつか必ず叶うというメッセージの込められた作品だったと思います。
ただ、いろんなところで論じられているようにもしもシンデレラがアナスタシアたちと同じような容姿だったら……? というのは、ナンセンスですね。
可愛い子は性格が良い。美しくないものは美しさに嫉妬する。そういう面では「白雪姫」の継母と同じな夫人。美醜は特に女性は性格に結び付きやすいという考えは今でもよくありますよね。
あと、王子。今回も白雪姫と同じようにハッピーエンドを作るための舞台装置でしかないという印象でした。一応、プリンス・チャーミングという名はあるらしいのですが作中では呼ばれず、出るのもちょろっと。ラブストーリーとして見るより、白雪姫と同じように虐げられ続けた女の子が幸せになる物語、なのでしょうね。