16年越しの記憶なおし・あゝ因縁の鴨川へ!ぐるり房総半島GW255系だらけの旅【往路編④】 | たいちょ〜の心のつぶやき 第2章

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『縁は、連結する』鉄道など交通を中心に興味の赴くままに、日々呟き語るブログ。
※最近すっかり鉄道ルポタージュ化してますが、言いたいことを素直に言うという意味でブログタイトルは変えてません。

「新宿さざなみ号」は内房線に入り、さらに快走を続ける。

4月29日の朝の新宿駅で変な“セルフ出発式”を見た以外は、ごく平穏に推移。

【16年越し〜シリーズの写真について】
今回は、往路の新宿→安房小湊間は
4月29日・5月6日の2日間、同じルートと
同じ列車で乗車移動しております。
従いまして「新宿さざなみ号」の写真は


進行方向基準に先頭側→4月29日撮影①
同最後部側→5月6日撮影②


の写真が混在します。
勝浦到着以降は、初回の撮影を基準にして
撮影位置を変えるなどしています。
予めご了承、ご承知おき願います。

2009年3月2日以来、実に15年ぶりに木更津に到達。

木更津を通る時は、それまでは全て


久留里線への乗車


が目的だった。

元八高線所属車のキハ30が、首都圏色のまま移籍運用されていた頃の1997年3月22日を手始めに

首都圏最後のタブレット閉塞を眺めるなど、車両・設備双方に話題に事欠かない路線であった。


殊に車両はキハ30と八高線から移籍したキハ38、首都圏唯一の配置例だったキハ37といった

オリジナリティ溢れる面々だったが、2012年に全てキハE130形100番台に置き換えられた。

以来再訪ができておらず、当時から懸念していたが一部廃線も取り沙汰され気掛かりである。


さて、内房線はここから安房鴨川まで未踏区間。

これまで踏み入れてこなかった“未開の地”へ遂に潜り込んでいくこととなる。

これは同時に、首都圏のケーブルカーを除く全路線完乗への踏み出しになった。


すっかり主力として見慣れた209系を横目に見つつ、さらに南へ走っていく。


内房線は君津まで複線。

E217・E235系が入線するのもここまでである。

但し、京葉線の10両編成は上総湊まで入線、朝1本のみ東京に直通する。


君津からはグッとスピードも下がり、時折ポイントに身を捩りながら走る。


残念だったのは、旅両日とも房総半島では曇りがちの天気だったこと。

今までも天気概況を見ると都心とは随分様相が異なる印象だったが、それを強く実感する事に。

だがさらに5月6日に関しては、これに担当車掌氏の物言いに対し首を傾げる場面があった。


浜金谷で一度撮影に出た時であったが、既にこちらは4月29日の乗車である程度停車する時間を

関知していたにも関わらず、いきなり頭ごなしにキツイ口調で


間に合わなくても置いていきますよ?💢


と吹っかけてきたのである。


もしかしたら過去に、それで撮影者がごねたりトラブルがあったのかもしれない。

まして現代は“カスハラ”に対し厳しい視線が向けられてもいるし、撮り鉄の最近のマナー傾向が

悪戯に車掌氏の気持ちをピリつかせていたとしたら申し訳ない側面もある。


それにしても、客商売、サービス業の言葉の使い方では無いな…というのは、長年サービス業の

片隅に身を置いてきた自分としての偽らざる印象であった。

しかもそれまで顔を合わせたこともなく、先に声を掛けられたこともない実質初対面であるなら

会社側の権利、主張以前の問題ではないのだろうか?

ただでさえ最近の京葉線ダイヤを巡る事案では、車掌氏が利用客のストレスの受け皿になり得る

場面もあったと想像できるから、それにたいしてはあ同情を禁じ得ないが…

それが高圧的と捉えられる声掛けをしていい、などという免罪符にはなりはしない。


今回の両日の乗車、および付随する撮影記録に際しては、そのあたりのダイヤ遵守にはこちらも

十分に注意し配慮してきたことを強く言明するとともに、不当な“逆カスハラ”とも取れるような

物言いに対しては、ある程度苦言は(引き続き)講じていくスタンスを取って参りたい。

そういった些事の積み重ねが、ひいては房総特急全体の衰退ぶり、減便や5両編成化を上層部に

考えさせてしまうほどの由々しき事態になっていることに、そろそろ気づいた方が良い。


もとより千葉エリアは国鉄時代から“動労”が幅を利かせ独特の雰囲気が形作られた印象。

同じJR東日本の他の支社と見比べても、沿岸地域を多く走っているからとは言い訳できない程の

車両・設備の著しい汚れから見て、決して良い雰囲気で列車を走らせているとは思い難い。


見ている人はしっかり現状を見ていて、それ故のここのところの苦言だということ。

それはこれまで放置してきた些事が積み重なり崩れた結果だと、強く肝に銘じて欲しい。

それが鉄道を愛する一人が率直に感じた、飽くまで鉄道愛がある故の苦言・謹言なのである。


その汚れ、老朽化の一端は、車内でも十分に感じられるポイントがあった。

特別料金を他社より高めに収受するJR東日本にしては、随分やっつけな修繕だなと。


国鉄分割民営化から37年。

スタートこそフレッシュでも、やがて老いる時が来て世代交代が進む。

それは生きている以上、避けては通れない道。

肝心は、そこからどうやって生まれ変わり、新たな成長へのレールに乗っていけるのか。


255系は、登場当時こそ房総半島のJR線に新風を吹き込んだことは間違いない。


だが、旧態依然なホームの高さであったり、些事をやすやす見過ごしてはこなかっただろうか?

それが利用客の見限りや逸走を招き、自ら苦境に陥れていたのではなかろうか?

民営化された以上、そのあたりにもっと敏感にならないといけなかったのではないか??

まだ久留里線に新車を導入して一斉に取り替えた時は見込みを感じたが、今回の255系の引退は

新車の代替もない、JR東日本発足以来非常に大きな後ろ向きの施策と思わざるを得ない。

一度失った信頼を取り戻すのは非常に困難な道のり…再なる奮起を期待してやまない。


列車は両日とも浜金谷で多くの乗客を降ろし、保田、岩井とまめに停車してきた。

多くの乗客を降ろしたとはいえ、両日はおろか運転日全てで満席になることは無かった。

それが今の、房総特急の悲しくも偽らざる実状なのである。


岩井では普通列車との交換で、所定3分の停車となる。

ここでようやく、撮影に出てきた人もいた。

もう少しだけ、内房線そのものとともに255系を堪能する時間が続く。