こんにちは。

お気楽主婦のココです。

 

おすすめの本を聞かれたとき、皆さんはなんて答えますか?

 

私は、長嶋有さんの『夕子ちゃんの近道』と答えることが多いです。

昨日も長嶋さんの『ジャージの二人』を紹介しましたが、最初に読むなら『夕子ちゃんの近道』がいいかなと。

 

人に本を紹介するのって難しいなって思います。


好きな本はあるけれど、その人にとって面白いかどうかは保証できないですよね。

こっちも好きな本を紹介するからには、面白いって思って欲しいし。

 

昔、村上春樹さんの『ノルウェイの森』をすすめたら、「ただのエロ小説にしか思えんかった。登場人物が死にすぎて現実離れしてる」って言われてしまった苦い思い出がありますえーん

 

当たり障りのないベストセラーのビジネス書とかは気楽にすすめちゃいますけどね。

(樺沢紫苑さんの『学びを結果に変えるアウトプット大全』面白かったよ、とか)

 

小説となると思い入れが強い分、身構えてしまう。

 

ではなぜ『夕子ちゃんの近道』をすすめるかというと、もちろん面白いからなんですが、それに加えてこの作品が第1回大江健三郎賞受賞作だからです。

 

大江さんのお墨付きがあれば、安心してすすめられる。笑


文庫の巻末には大江賞の選評が載っています。 

大江さん曰く「ヘタウマの手練れ」とのこと。

とても素敵な書評なので、これを読むだけでも価値があると思うのですが、ネタバレしてるので先に読まない方がいいかもしれません。




私、大江健三郎さんが好きなんです。

全作品ではないけれど、20代の頃、よく読んでいました。

 

高校生の時に『芽むしり仔打ち』

大学生の時は初期の短編をいくつか読みました。

社会人になってから『個人的な体験』を読んで大江熱が再燃し、エッセイや長編小説も読むようになりました。

 

中でも圧倒されたのが『万延元年のフットボール』

 

読みながら、心の中で「うわー!すげーー!!」って叫びました。

お下品な口調ですみません…。でも、ホント、すげーって思ったの。

 

ただ、この作品は安易に人におすすめするのはちょっとためらわれます。

文章が難解だったり、扱っている内容が過激だったり…。

「え?ココさん、こんなの好きなの?」とか「大江健三郎ってなんか受け付けない!」とか思われたらヤダなぁっていう思惑が働く。


いや、間違いなく傑作なんですけどね。

でも、誰かにすすめるというより、もうすでに読んだことのある人に感想を聞きたい感じの作品です。

 

あらやだ!文庫なのに1780円とは!!

 

 

あと、定番中の定番ですが、改めておすすめしたいのは、夏目漱石の「こころ」

 

これをボーイズラブ目線で読むと、全く別の作品のような感じで楽しめます。

もし読み直す機会があったらお試しあれ。

 

「こころ」を初めて読んだのは小学生のころでした。途中で挫折しましたけど。


当時は、学生と大学教授(おじいさん)の話だと思ってました。でも、実際、先生はアラサーくらいなんですよね。


読み直しするたびに新しい発見があるから、読書って楽しい!