『ダ・ヴィンチ・コード』を初回作とする
「ロバート・ラングドン」シリーズ最新作、
『インフェルノ』をようやく(?)読了しました。

…全般的に、作風やお話の構造は『ダ・ヴィンチ~』
以来のものを踏襲しているので、新鮮さという意味では
勿論初回作より劣りますが、読者に対する
「真摯さ」という面では前作(『ロスト・シンボル』)
より大分上かな。。。などと思っております。
「真摯さ」というのは、この作者にありがちな
ガイドブックを読み飛ばしているような粗雑な
ナレーティブがあまりなく、ダンテを「それなりに」
読んだ上でお話を作っているのかな?と思わせる所が
無きにしもあらず、といった意味です。それに比べ、
前作の最後のほうなど酷かったものな。。。(汗

まあ、題材の違いにもよるかもですが。
前作:「ワシントンDCとフリーメーソン」(暗い、地味)
本作:「フィレンツェとイタリアンルネッサンス」
ではなあ。。要は、どちらの題材について
読者は読みたがるか、ですな。
ともかく、イタリア旅行の前には読んでおいて
損はないかも。

…あと、意外ながら描写がビビッドになされて
いるためか、あるいは『ダ・ヴィンチ~』の映画版の
印象が強すぎるためか、どうしてもトム・ハンクスと
シックな妙齢の女性がちょこまか走り回っている
ところを思い描いてしまうw 便利だというべきか、
困ったものだというべきかw

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