来日観光客数の急増は今や当然の様になっている。国内客も含めた観光客数も全国的には鰻登りの勢いだ。
しかし全国各地の観光客誘致合戦も熱が入り、何処もかしこも、猫も杓子も観光ボランティア創設は当たり前になっている。 それは従来通りのガイドやおもてなしにいくら一生懸命尽くしても、8~9割の市町村は『くたびれ儲け』にしかならないのが実態だ。
その反面観光活況地域には、悲鳴があがるぐらい観光客が集まって、民泊(業)やホテル建設にも拍車がかかっている。
その差は何だろう? それは活況地域は次のことが上手く噛み合っていることだ。
◆1)【観光価値UPの相乗効果】 ;交通や情報手段の発展した今では、旧来的な観光資源だけ(例えば温泉だけとか、風景だけとか)では観光客は集まらない。「それ+色々なテーマ」を複合して観光価値UPが必要な時代になっている。
例えば①体験観光(農業、森林、海洋、・・・等)とか、②特産物のグルメとか、③テーマファーム(みかん狩り、梨狩り、潮干狩り、レジャー花園等)とか、、
それに④ちょっとした遊興施設(子供用の遊具や乗り物、乗馬等、ヨット等)や、⑤健康テーマの観光(サイクリング、ヨット、ウォーキング等、⑥歴史・文化・芸術・教養等々・・・地域の特徴を活かせるテーマの上手い組合せが必要だ。
◆2)【その発案及び実行部隊として】 ;必ず『住民パワー(ボランティアパワー)』が主要な役割を担っている。 そうでなければ観光振興の人件費はとても出せない。
某大学教授や某専門家に依頼しても業者間の利害関係に縛られたり、所詮補助金目当てに尤もらしい理屈を並べるだけだ。
それでは『私たちはどうすべきか?』それが私たちの課題だが、
◆1)複合テーマと言っても、ボランティアも複数地区で連携協力の輪を拡げなければ、例えば呉だけとか江田島だけという『井の中の蛙』では、世の中では勝てない。
◆2)住民パワー(ボランティアパワー)と言っても、行政等の支持組織がなければ、ボランティアだけ(ボランティアごとき)では大した動きには出来ない。それはボランティア自身も、もっと勉強し、世の中の動向に目を見開き、グループ全体のレベルUPを計らねば、支持組織はできないし現状は永久に変わらない。
しかし8~9割の市町村では、地域連携に消極的または一部の抵抗勢力が邪魔をして動かせない。行政担当者も多くのボランティア員に『ボランティアごときが・・・』という発想が「時代遅だと」気づいていない・・・等々、それが実態ではないか?