え～と
例えばの話ですよ。（ちょっと苦しいか！？）
髪をきってもらうというのは口実で、距離を置きたいという彼女に対してどうしたらいいのかわからず、女性目線でのアドバイスをもらおうと思っていただけだった。
そして、カットしながら今までのいきさつを説明しているうちに涙が止まらなくなり
何故か奥様も涙が止まらなくなり、二人で号泣しながら、髪をきってもらっていた。
本人曰く、抑えてた感情や思い出が話の途中で色々プレイバックし、抑えられなくなったしまったとの事。
本人を知る人からは信じられないが、泣くほどの感情を相手に持ち合わせていたんだと、話を聞いててこの時初めて思った。
両親や親戚への体裁や、この人を逃すと次は無いだろうという自信のなさから、必死に現状を取り戻そうとしてたのかと思ったが、「好き」という気持ちが最優先であったみたいだ。
その様子を見た奥様からのアドバイスは
「ここで逃したら次は無いよ！ ガンガン攻めなさい！ ドンドン連絡しなさい！ 気持ち伝えなさい！」
だった。
この言葉がずっと脳裏に浮かんで離れなくなった。
悲しいリフレイン・・・・
これって簡単に言うと「マリッジブルー」だろう。
結婚前だと誰でも不安になると思う。
それが、頼りなさそうな彼なら尚更だ。
付き合っていく中で、頼もしいところや信頼できる事をやってこなかったと本人は言っていたが、それが不安を煽る原因ではないだろうか。
少し冷却期間を置く中でそれを上回る良いところなどが浮かんでくるとワンチャン復活もありえたと思うが、結局アドバイス通り押しまくる彼から彼女はどんどん離れていった。
彼女が描く理想の結婚像があるように、彼にも理想があった。
まだ順調に話が進んでるころに一度新居の話をしたことがあったらしい。
結婚したら叔父が住んでいて今は空き家になっている家が近くにあるので、そこを買ってリフォームして住みたいと言った彼に彼女は猛反対。
女心じゃないけど何となく嫌っていうのもわからんことはない。何となく重い感じがする。
でも、彼はどうして嫌なのかまったくもって理解できなかった。
そこは性格なのか彼も反対する彼女に理由を問いただすこともなかったという。
もしも家を建てたら、小さな家で大きな窓と小さなドアに古い暖炉があって庭には真っ赤なバラと白いパンジーと子犬とあなた・・・
という人もいれば、色々だと思う。
二人が納得いくように相談しながら、提案したり、妥協したりとやっていきながら進めていくのはめんどくさいけど、それをやることで絆や信頼が生まれてくる。
でも彼はそこに労力を使わなかったんだね。
で、すべてが終わりかけた時に自分を擁護してもらいたくて、俺が飲みに誘われたんじゃないかな・・・・？
で、俺に今後についてアドバイスを求められたんですが
「すいません。わかりません・・・」
「その彼女にもあったこともないし、話の途中でいきなり声が大きくなったりするんで怖えっす」
と敬語で答えた
すると彼から、
「結局最後はラインで無理と言われて会えずじまいで、このままだと、未練タラタラで待ち伏せしたりしそうな自分がいてどうにかなりそうな中、話聞いてもらえて少しすっきりした」
と、お礼らしき言葉が
それならという事で一つ提案してみた
「なら最後に一度会ってもらえないかラインしてみたら」
「で、だめなら潔くあきらめる」
「会ってもらえるなら本当の気持ちをぶつけてみる」
「そうしてみたら？」
するとさらに声を1トーン上げて
「やってみる！！！」
との事
結構な量を飲んだのでその気にさせてしまった。
明日は休みなので一日文面を考え送ってみるとの事
ほぼ内容を聞き終わり、少しすっきりしたみたいだったので、お会計をしてもらうことに
１５０００円だったので、とりあえずカードで全額払ったらいきなり
「ごちそうさま」
って言われた・・・・
別にいいけど、おごるとか言ってねぇし
と思いつつ「ごちそうさま」の気迫に押されておごってしまった。
その「ごちそうさま」の勢いで明日勝負じゃ！
明けて翌日
２０時頃
「輝さん、簡単に断られました」
というラインと彼女からの返信のスクショが送られてきた。
内容はあっさりしたもので
「会うこともできないし、あなたに気持ちもないない」という内容だった。
飲んでるとき最後に彼が、
「もしあの時強引に押さずに待っていたら、違う結果になってたんじゃないか？」と言った。
でもそれは違うと思う。
もしもピアノが弾けたならじゃないけど、できないものを、もしできたらこうしてあげるのに！でもできないからしょうがない・・・
努力はしないが理想は高く、やらない自分への言い訳ばっかりやってる。
個人的な解釈ですよ。
だが、彼は最後まで食い下がった。
キャラに似合わないけど、プライドを捨てて自分の想いをぶつけてみた。
後悔したくないから本当の気持ちを言った。
あれから連絡ないけど、いつかよかったと思える日が来るといいと思う。
例えばこんな彼がいたとして
独身の皆様いかがですか！？
まずはダボダボのスーツをなんとかさせなきゃだな！
終わり
