音質の良い機材は、どうしてもカサが大きくて、

鳴らしているときはいいんですけど、持ち運びがつらくって。

 

で、コンパクトなDAPが欲しくなって、比較的安価な、ONKYO DP-S1を入手しました。

この子は、けっこう小さくて、持ち運びがラクです。

傾向の異なるヘッドホンでも、そこそこ寛容に鳴らしてくれます。

 

が、それだけではなくて、バランス出力がついていて

ヘッドホンのバランス接続ができるんです。

 

でも、すももは、バランス接続ができるヘッドホンは持っていないので、

この子に接続できる機種を探してみると、

2.5mm 4極 プラグ ( ピンアサイン [R-/R+/L+/L-] ) に 対応していないとダメで、

高価な機種しか無いではないですか! ケーブルだけで壱萬円とか!!

それにイヤホンは、カナル(耳栓)形しかなく、

カナル形が苦手なすももは、耳が詰まって息が苦しくなるので、使えないのです。

 

うーん、バランス接続の音を聞いてみたい。

といって、すももにとっては、40kHzの音を聞きたいわけじゃない。

「聴こえない高域特性を伸ばした機材」に、お布施を払うのは、納得がいかない。

ハイレゾは、超高域を伸ばすのが目的なのか?

否、余裕のあるサンプリングとダイナミックレンジで、

複雑な可聴帯域の音響信号を、より正確に、記録再生することが本来の目的だと思う。

特にサンプリング周波数は、可聴上限の10倍くらいあってもいいと思う。

192kHzのサンプリングは、その意味で無駄じゃないし、

24bit、32bitの量子化は、ノイズとの闘いで、静寂を再現するために無駄じゃない。

 

 あ、お若い方は、高い周波数帯まで聞くことができますから、

 フルスペックのハイレゾ音源をぜひ楽しんで頂きたいです。

 また、スピーカーでの再生なら、耳以外でも音圧を感じることができますから、

 より高い忠実度を目指す方には、目的にかなうかと思います。

 

と、えらそうなゴタクを並べながら、できるだけ安くて、成果が出る方法はないか・・・

 

そうだ、手持ちのヘッドホンを改造しよ。

ということで、audio-technica ATH-PRO5MK2を改造することにしました。

 この子にしたのは、アンバランスで聞いたとき、いい感じだったこと、

 ハウジングが大きくて分解、復旧が簡単なこと、 

 付属のケーブルが長くて重いカールコードで、大げさだなーって思っていたから。

で、以下の写真です。

 

2.5mm 4極プラグ付きケーブルは、市販の延長用(599円)を使用しました。

普通品質のOFCケーブルですが、こちらはドライバユニットに、直にハンダ付けで

途中にコネクタが入らない仕様になりますから、微小信号の大敵、接触不良とも無縁です。

このヘッドホン本体よりも高価な、壱萬円のケーブルは不要なのです。 えへへ。

 

 

で、その性能とやらを・・・。

聞いてみると、アンバランス接続でも、元のカールコードよりも音がいい。

ケーブルのグレードが下がっても、いやそれほど下がっていないのかな?

かなり短めになっているし、線間の静電容量も小さくなっていて有利だし、

ヘッドホン側のGNDラインの分離も効果があるのかな?

 

バランス接続では、同じ音なのに「音の出方」がまるで違う!これはすごいなー!

こんなに小さいくせに、据え置きシステムのような生意気な鳴らせ方だねー!

やってみるもんだ。

 

バランス接続は、アンプの出力段がBTL(R-/R+/L+/L-)構成の差動信号になっていて、

共通帰線(GND)がないから、どうしても線が最低4本必要になる。

スピーカーなら、離れて配置するから、問題ないんだけど、

ヘッドホンは、ケーブルがじゃまになるから、できるだけ配線を減らしたい。

そのように製造されている、従来のシングルエンド(L/R/GND)結線のヘッドホンは使えない。

 

BTLは車載オーディオのような、電源電圧が低い場合にできるだけ高い電圧を出力して

大きい電力を得たいという、ある意味で苦肉の策で、同水準の回路なら、

アンバランス接続である、シングルエンドよりも、正相、逆相を、

別々のアンプが担当するBTLは、スペックが悪くなりがちなんだけど、

卓越した回路技術で使える製品にしてしまうんだなぁ。すごいなぁ。

 

ヘッドホンの共通帰線の電流干渉対策になって、音の出方が改善されるなんてねー。

オーディオは、まだまだ改善の余地があるんだねー。

今後、ハイスペックのヘッドホンはバランス接続が前提になっていくのかなー。

でも、S社のヘッドホンのように、100kHzまで、再生する必要あるかな?

これは余裕とは違う気がする。

 

スペックをよく見せたいハイレゾ規格と昔からある苦肉の策のBTLが同居する

このDAPは、技術者とメーカーの執念を感じます。