2019年8月に搭乗したJALの機内誌、SKYWARDに野村萬斎さんのインタビューが掲載されていました。
■野村萬斎(ウィキペディア)
今回、羽生選手は野村萬斎さんが主演を手掛けた「SEIMEI」の曲をフリーに選んだわけですが、野村萬斎さんの考え方が今回の演技に通じるものがあるのではと思ったので、引用します。そして、VIXXのレオさんやレオさんが出演するミュージカルのスタッフにも知ってほしい考え方です。
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■羽生選手の「SEIMEI」
(出典:WOWKorea)
■前置き
野村萬斎さんが17歳で三番叟を披いたとき(1984年)、決定的な変化が訪れました。披くとは、初演すること。これを機に受動的だった狂言との関係が一気に能動的に変化したそうです。
■狂言とフラメンコ、バレエの美しい立ち姿
「『三番叟』はもともと父が得意にしていて常々かっこいいと思っていたので、教わることができてうれしかったわけです。
当時はマイケル・ジャクソンや映画に出ていたことで知ったフラメンコ・ダンサーのアントニオ・ガメスとかバレエ・ダンサーのミハイル・バシリニコフの超絶テクニックに憧れていました。
立ち姿から一振り 一振りの一挙一投足がきれいですが、そこには理屈がありません。
彼らの美しい立ち姿をまねてみました。ところが、フラメンコもバレエも狂言も違う立ち方なので、僕なりに狂言、能の世界での立ち方を究めてみたいと思ったんです。
舞台に現れただけで、はっと思わせるようなたたずまい、居ずまいを表したいと思いました。」
(略)
■シェイクスピアを翻案する中で
「狂言は古典的に台本と演出がそのまま伝わっているのですが、シェイクスピアは台本しか伝わっていないため、毎回新しく演出するという違いがあります。
新作を作るなら、僕も演出を学ぶべきだと思ったんです。
古典を現代人に向けて書き直すにしても、必ず守らなければならない伝統の良さは何かなどの判断が必要になります。だからといって、なんでもやっていいわけではありません。
シェイクスピア作品を狂言にすることを考えると、既存の狂言の手法だけでは表現しきれないところもあるので、
改めて、狂言の本質とは何なのかを考える機会にもなりました。
」
■ご参考
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なるほど~と思ったインタビューだったのでした。
今はバックナンバーが出ていますので、興味のある方は読んでみてください。