ハブスブルク家とつながりが深いリヒテンシュタイン侯爵家。マリア・テレジアの父カール6世に公国を認められてから、オーストリア継承戦争では、私財300万グルデンを投入して兵を鍛錬してプロイセンのフリードリヒ大王を驚愕させた一族。
大戦の影響を受けず、状態よく鑑賞することができるのは奇跡的!!
実は2012年国立新美術館で開催されているのですが、そこではルーベンスなどバロックが中心でした。今回は、有名な美術誌には記載がないものの、すごいコレクションばかりでした。
■今回、最初に「おお!」と思ったのはこの人です。
1861年、油彩・キャンヴァス
所蔵:リヒテンシュタイン侯爵家コレクション、ファドゥーツ/ウィーン
© LIECHTENSTEIN. The Princely Collections, Vaduz-Vienna
ヨーゼフ・ノイゲバウアー(リヒテンシュタイン侯 フランツ1世)8歳の肖像(1861年)
(出典:liechtenstein2019)
《カウニッツ=リートベルク侯ヴェンツェル・アントンの肖像のある嗅煙草入》 1785 年頃、磁器
所蔵:リヒテンシュタイン侯爵家コレクション、ファドゥーツ/ウィーン
© LIECHTENSTEIN. The Princely Collections, Vaduz-Vienna
(説明抜粋ここから)
音声ガイドによると、マリア・テレジアの娘のマリー・アントワネットがフランスに輿入れするときに、500個嗅ぎ煙草入れをもっていったそうです。
「まさか、マリア・テレジアさん、カウニッツのアイドルグッズを作ってばらまいていたとか」
なんて、今どきのK-POPでアイドルの私製グッズを作る人達のことを思ったのでした。
嗅ぎ煙草入れもそうなんですが、今回はチラシからもあるように金とピンクの洪水!!
■バロックからも巨匠が…
左:聖バルバラ(ルーカス・クラナッハ)
右:聖母を花で飾る聖アンナ(ルーベンス)
クラナッハ、ルーベンスの絵画もさることながら、今回気になったのは、磁器のコレクション。第4章の部屋では16世紀~17世紀に輸入された中国や日本の陶磁器に出会えます。最初は明の景徳鎮の陶磁器が主流だったそうですが、明朝の内乱で日本の有田焼がフォーカスされたのだそうです。東洋meets西洋!!そして、ウィーンでも磁器が制作されるようになったのでした~。
(出典:liechtenstein2019)
磁気:日本・有田窯 《青磁色絵鳳凰文金具付蓋物》
金属装飾:イグナーツ・ヨーゼフ・ヴュルト
磁器:1690-1710年代、金属装飾:鍍金されたブロンズ
1775-85年、人物像後補
所蔵:リヒテンシュタイン 侯爵家コレクション、ファドゥーツ/ウィーン
© LIECHTENSTEIN. The Princely Collections, Vaduz-Vienna
最後のお部屋は金とピンクの洪水!!
最後のお部屋は撮影可能でしたので、いくつかピックアップします。
カップの中も注目~。
音声ガイドによると、モロッコ皮のケースに入れて厳重に保管されていたとか。こんなカップでお茶なんかできないですよね~。
白ブドウと黒ブドウの絵
■バラの絵
■過去ブログ
【美術】リヒテンシュタイン華麗なる侯爵家の秘宝(2012年)
■参考リンク