久々の雑学記事

「なんなら」は、以前にも書いて
Google検索でも上位だったりするのですが
前回は意図が別にあって話が逸れてるので
今回は追加調査を含めてシンプルに書いてみました

(※反響が大きいので追記→前回の記事は日本語の使いかたへどうぞ)



「なんなら」=「何なら」、つまり「何であるなら」「何だったら


この「ナニ」とはナニかというと
あなた(相手)のお望み、考え、計画etc.


普通の日本語感覚で
あなたがそう思うんだったら、そうしましょう」って
なーんか角があるっていうか、喧嘩腰な感じすらしません?

あなたが欲しいんだったら、これもどうぞ」って言われたら、
ちょっと感じ悪いよね?

だから、やんわりと相手の気持ちを包んで言うのがこの表現



でも明らかに違う用法をしてる方々がいて、流行語でもないらしい
以前にも書いたけど、明らかな誤用としてネットでさえ批判されてる

ネットでは、起こりは近畿方面らしいとされ、その地の「方言説」も出ていた


あ、中国地方にも「なら」を使う方言があるけれど
これは “コロ助の使う「也(なり)」の訛り” と思っていただければOK

むずかしく言うと助動詞
動詞にしかくっつかないので、ここでは無関係です




で、調べました、はい


あひる 4種類の方言辞典を調べたが
 独立した言葉の「なんなら」は載っていない


あひる 別に大阪の方言辞典にのみ載ってるが
 意味は標準語と同じく「お望みならば」でしかない



つまり「方言説」は推測に過ぎないようです




で、これはわたしの推測ですが

どうも間違ってる人たちは「かえって」とか「むしろ」とか
または「さらに」「加えて」という感じで使ってるようす

共通するのは「前の状況より増してる」イメージ



さっきの「なんなら、これもどうぞ」だって
元の意味を知らずに聞けば追加みたいに思えるだろうし


あと、マンガやドラマの悪役が主人公を捕まえて笑いながら
××な目に遭わしてやろうか…なんなら△△でもいいぞ
と、もっと無残なことを提案する


皮肉


これは「お望みなら、もっとひどい目に遭わせてやるよwww
って皮肉な用法


それを元の意味がわからない人たちが
前提案よりひどくなる→「むしろ」「かえって」「さらに」の意か!
誤解して、そのまま使ってしまったのが広まってる…

てなことではないかなぁ、と




言葉は生き物で多数決、確かにそうです
イマドキ、江戸時代の言葉を使ってたら「???」だよね


でも現状は「なんなら」は「お望みなら」の意が多数

それなら「増加イメージ」は現在、間違いなく間違い (笑)
ってことだよね?



言葉はちゃんと通じてナンボ

間違った言葉づかいはしないほうがいいと思うよ
って話でした




◆◇◆おまけ◇◆◇◆◇◆◇
「なんならかたら」=三重の方言で「なんとかかんとか(どうにか…の意)」
「なんならかす」=鳥取の方言で「なくす」(「失くならかす」だろうね)


※参考資料
小学館   『日本方言辞典』
小学館   『日本方言大辞典』
東京堂出版 『日本語方言辞書』
明治書院  『現代日本語方言大辞典』
講談社   『大阪ことば事典』




ピエール(上) どうも「なんなら」の違和感はスルーできない(笑) すら