これでホントに最後にします。4月末のシンガポール出張の行きの飛行機の中でシンガポール映画「ワンダーボーイ」を観たのでその事を書きます。

この映画はシンガポールで見逃して、ずっと観たいと思っていた映画なのです。リーさんにイエスアジアで購入できると教えてもらってすぐ注文しようと思ったのですが、よく考えたらSQ でやってるんじゃないかと。

シンガポールにはすぐに出張するはずだったのでそれならSQ で観ようと。結局は出張が延びに延びて4末の出張となったのでした。

見終わっての感想は「…  なんか思っていたのと違う…」でした。正直ちょっとがっかりでした。

デイック・リーといえば、我々の世代、1980年代終わりぐらいからワールドミュージックを聴き始めた世代、特にアジアの音楽を聴き始めた世代にとっては、忘れることのできない存在です。

エイジアメイジア、マッドチャイナマン、WHEN I PLAY、  オリエンタリズム、ザ・イヤー・オブ・ザ・モンキー等主なアルバムは買ったし、それらから他の国の音楽への入口にもなっていった気がします。(よく考えると中華ポップスは既に聴いていたし、インドネシアもマレーもも別のルートで聴いていたし敢えて言えばインドの映画音楽ぐらいかも知れません。)でも、あの時代に受けた影響は大きかったと思います。

で、当時思ったのは、シンガポールってスゴい国だと。中華系とマレー系とインド系の人たちが住んでいてそれぞれの文化が共存している。で、各民族が他の民族の音楽も知っている、少なくともデイックリーが取り上げるぐらいに有名な音楽は民族を越えて聴かれているんだと。そう思っていたのですが、これは誤解でした。基本的に他の民族の音楽は聴かないですね。いや、もしかしたら西洋の音楽だけ聴いていてそれぞれの民族の音楽も聴かれていなかったかも。そう、中華系だから中華ポップスを聴いているかと言えばそうではないのです。


まあ、それをデイックリーがバナナと称してシンガポールの音楽を聴かせたのですが、当時私はシンガポールというのはそういう音楽的に面白いところで、それが若い世代だけが西洋文化に染まっていってるんだと思っていました。

だからシンガポールに2015年末に赴任したとき、実態がわかって驚きました。

それで、このワンダーボーイを観たかったのです。でも、想像していたデイックリーの生い立ち育ってきた環境、文化的背景とこの映画で描かれているものが思っていたのと全く違っていました。

デイックリー自身が西洋音楽が好きで、ロックが好きだけど当時禁じられていたため、エルトンジョンをやったりして、作る曲も音楽的にも言語的にも西洋音楽。


母親から炒飯寳貝という曲に対しての評価が「ローカル色があってイイ!」で、それからヒントを得て作ったフライドライスパラダイスがヒットして売れていくというのは、彼のルーツ探しというテーマに合ってはいますが、私の興味があるのはその先でした。

そこから如何にしてマッドチャイナマンやエイジアメイジアに行ったのかというところ。


ということで、この映画は彼の16歳からの3年間を描いたものということなので、続編に期待したいと思います。








 

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