宝塚の男役として活躍していらした大浦みずきさんは、2009年11月に肺がんにより、なくなられました。
そのお姉さまを取材した記事が昨日の読売新聞に掲載されています。
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=40421
これを読むと、私の診断名のひとつである「線維筋痛症」。
これが大浦さんの最初につけられた診断名とのこと。
これを読んで、とても不思議に思いました。
線維筋痛症は、「いろいろな検査をしても異常が全く見つからず、
圧痛点18箇所以上のうち、11箇所以上に強い痛みを生じる」、というのが
病気の定義です。
しかも、この病名は2009年時点では、一般の医師が知っているほどの
レベルではなかったと思います。
大浦さんを診断したのは、
一体どのようなレベルの病院で医師だったのでしょうか。
「どのような検査を行っても異常がみられない」という
線維筋痛症の条件を満たした上で、病名がついたのでしょうか。
肺がんというのは、初期であったとするなら、
そんなに判断が難しいものなのでしょうか。
診断名をつけた病院が出ていないのですが、
もしこの時点で正確な病名がわかっていれば、
大浦さんの命は助かったかもしれません。
耐え難いほどの痛みが続く「線維筋痛症」ですが、
命には支障がない、とされています。
痛いのは、本当に苦しく、ときには生きていることもすらつらくなりますが、
もし、自分がガンであると知り、自分の命に限りがあるとわかったら
どうなるでしょうか。そちらのほうが予想を超えるつらさがあるはずです。
コワいのは、もし、今、簡単に「線維筋痛症」と診断されていて、
実は、命にかかわる病気の人がいるのではないか、ということです。
医師が誤診をした、断定するわけにはいきませんが、
線維筋痛症、という病名が一人歩きしていて、
最近では、よく検査もせずに病名がつけられている、
そんな例がないことを祈りたいものです。