さて…



人気歴史小説家、今村翔吾の

幸村を討てを読みました。。


一昨年でしたかね、塞王の盾で直木賞受賞。

塞王の盾は昨年夏に図書館で予約したら

50人待ち、、現在20人待ち位か、、トホホ。。


で、この前、図書館寄ったら、その後の

直木賞受賞後第一作の幸村を討てが棚にあった。、


まぁ、面白かったです。以下ネタバレナシ系で。


幸村とは名乗っていない、あくまで信繁でしたか、

という説のほうが最近は強い気もしますが、


当作では大阪城入城後、幸村に名乗りを

変えたという設定で。


名乗りを変えた理由から始まって、

真田一族の謎というか野望がテーマでして、


幸村自身は、結構、前半で討ち死してしまうが、

その後、なにか引っかかりを感じる家康&正信が

真田一族の謎解きにチャレンジするという、、


いわば老家康が探偵役の謎解きものというか、、


脇役で色々な人も出てきて、例えば伊達政宗、

この人は真田一族系の遺児とか保護してるです、

たしか、これは史実ですよね。。


あと後藤マタベエとか毛利勝永とかとか、

毛利勝永は幼少期に浅井家で淀君の付け人だった

という設定で…この勝永エピソードは超オモシロイ、、


ただ、なんだろうな、、全体で見ると…


ラスト章での真田幸村の兄貴対家康&本多正信の

謎解きバトルとかは…書籍帯的には

手に汗握る心理戦みたいなことかもですが…


少々、クドイ気もしてやや辟易か… 個人的には。


■ 黒牢城の感想文はコチラ 


塞王の盾と同時に直木賞とった黒牢城…

歴史小説同時受賞で話題になりましたが、、


黒牢城作者の米澤氏はミステリー作家でして、

ミステリー作家の書いた歴史小説としても

注目を集める、、


黒牢城は有岡城に幽閉された黒田官兵衛が

荒木村重の依頼で謎解きに挑む…


という話ですが…なんか幸村を討ての謎解き加減は

この黒牢城をかなり意識したのですかねぇ、、


ただ、個人的には黒牢城の方が上かなぁぁ、

結局、幸村を討てのベースのベースにあるのが

家族愛みたいなテーマでして、、なんかイマ風か、


黒牢城の方が狂気を感じさせるし、

より戦国ぽいような気もして。。


黒牢城の四季の移ろいと有岡城を支配する

絶望感とかとか、、超お見事感が満載です。


■伊東潤の幻海を取り上げてる感想文はコチラ 


いわゆる歴史小説の型破り系としては
伊東潤の幻海がお勧めです。

伊東潤は正統派歴史小説家ですけど、
幻海は秀吉の小田原征伐時に伊豆半島南端に
幻の王国があるというお話しで、、

型破りと書きましたが…正統派の海洋冒険小説かも。