2009年、市営住宅
「ペットを手放すか?退去か?」
の二者択一を迫る通知が、
入居者に届いていました。
「引っ越しするお金もなく、猫は外に放すしかないでしょうか?」
「引取ってもらえるところを探しているが、1匹150万と言われ・・・」
「精神的にまいっている」
入居者から切羽詰まった相談が
寄せられたことをきっかけに、
迷惑をかけていないペット飼育者にまで、
退去を迫ることはおかしいと考え、
迷惑をかけず飼育している人々のペット飼育は、
認めるべきであることを
広く社会に訴えていくために
多くの皆さんの協力をいただきながら、
シンポジウム開催しました。
このシンポのことは、
このブログでも
触れたことがあるのですが、
連休中、パソコンの整理をしていたら、
『音声記録反訳書』というファイルが
出てきました。
C.O.Nができて約20年、
変えられたこと、
変えられなかったこと、
たくさんありましたが、
市営住宅とペットの問題は、
シンポから17年という長い年月が過ぎても
何ひとつ変わっていません。
多頭飼育崩壊もありました。
高齢入居者からのペットの保護依頼は
ずっと続いています。
ペット問題がなくなったわけではないのに、
対策はなにも何も取られなかったということです。
17年前のシンポの反訳書を読みながら、
共生とは何なのか、
もう一度考えています。
全国で勃発する“公営住宅のペット飼育戦争”に解決策はあるのか?
シンポジウム「集合住宅・市営住宅とペット」
日時:2009年8月1日(土)13時~16時40分
場所:尼崎市総合文化センター アルカイックホールミニ
主催 迷惑をかけないペットの飼い方を推進する会
ホームレス猫不妊運動ネットワーク(C.O.N)
音声記録反訳書
シンポジウム「集合住宅・市営住宅とペット」
【司会】
では、主宰者を代表しまして、迷惑をかけないペットの飼い方を推進する会、藤村会長よりごあいさつがございます。
藤村さん、よろしくお願いいたします。
【藤村】本日は、お足元の悪い中ご出席いただきましてありがとうございます。
尼崎市の市営住宅でペット飼育禁止条例が出されようとしています。私たちはそれだけでは解決できない多くの問題が生じていることに目を向けなければなりません。これを機に、ペット禁止ではなく、他人に迷惑をかけないペットの飼い方を推進する会を立ち上げ、各地の団体と活動をスタートとして、このシンポジウムを開催いたしました。本会が成功することを祈念いたします。(拍手)
【司会】
ありがとうございました。本日は公私ともに大変お忙しい中、このシンポジウムのために多数のご来賓の方にお越しいただいております。お時間の都合もございますので、ご来賓を代表しまして、お二方よりごあいさつをいただきたいと思います。
最初に、元国土交通大臣の冬しば鉄三様よりごあいさつを頂戴いたします。よろしくお願いいたします。(拍手)
【冬しば】
皆さんこんにちは。今、紹介をいただきました冬しば鉄三でございますが、私はこの尼崎から小選挙区で4回、そして中選挙区も尼崎を含む広いエリアから3回、合計7回連続して衆議院へ送っていただいたものでございます。
したがいまして、私はここの住民でございますし、きょうはこの私の地元でこのようなすばらしい会が持たれますことを心から歓迎を申し上げたいと思います。
私も前職は弁護士でございまして、弁護士を大阪で22年、そして代議士を23年、ちょうど半分ぐらいです、過ぎた男でございます。きょうのパネリストの中には、弁護士さんが4人も名前を連ねられておりますので、この問題に私どもの同業の弁護士が非常に関心を持ち、深くかかわっているということは、本当に心強い限りでございます。
この日本国憲法の中には、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有するという規定のほかに、国民の生命、身体、そして自由、それから幸福追求に関する権利、これについては国政の上で最大の尊重を要するという規定があります。
私はペットを飼うということは、飼い方にもよりますが、ここで書かれているように人に迷惑をかけないような飼い方をしていらっしゃる限りにおいては、私は、特に独居になった、ご高齢の方が自分の子供や孫等を愛育するのと同じようにペットと暮らすということは、私は幸福追求に関する権利の一部をなすのではないかという勝手な解釈をいたしております。
しかも、市営住宅に入られるということは、ここ以外に、いわゆる一つの経済の基準がありまして、それ以下の人じゃないと入れないということになっていると思いますが、そういうところでお住まいの方は、ここでペットを飼うことはだめだ、ほかへ行ってくれと言われましても、ほかへ行くという選択をすることが非常に困難な方がいらっしゃるわけです。
そういうふうなことを考えますと、一方的にペットを飼うか飼わないかをあなた、選択してください、飼うんであれば出ていってくださいというのは言い過ぎである、
私はそう思っております。
したがって、私はそういうことで、家屋明け渡しの請求訴訟が起これば、提訴したほうは負けるんじゃないかな、すなわち、ペットを飼っている人は勝つんじゃないかなというふうに、弁護士の先験的な判断でございますけれども、そんな感じもいたします。そういう意味で、しかしながら今、高層住宅、これは市営だけじゃなしに県営住宅もありますし民間の集合住宅もございます、マンションですね。そういうところで同じ問題が起こると思うのです。
したがいまして、このエレベーターを使うについても、大きな犬がいつも寄ってくるということでは恐怖感も覚えますし、ここはやっぱり考えなければいけない。そして犬も猫もふん尿、それからアレルギー、いろんなそういうものも原因になると言われておりますので、そういう点をよく注意をしながら、他人に迷惑をかけない範囲でやるということのコンセンサスができることが、非常に望ましいのではないかというふうに私は思っております。
私、公明党なんですが、公明党の市会議員で、ここにもパネラーで出られるようですけども、仙波さんはこういう問題、非常によくとらえられまして野良猫等がやはり迷惑をかけるということで、市でいろいろ質問されまして、せっかく生を受けた猫、野良猫であっても、それを殺してしまうというのは最後の選択じゃないかと。
したがって、去勢をするとか避妊手術をしてやることによって、一代限りの生を謳歌させてやりたいという思いで、昨年からこの尼崎では100万円、1匹1万円で100匹分の去勢手術費を確保して、実施をしているということ、私はこれを誇りに思っているわけであります。
そういうことで、いろんな方がいろんな努力をしてこの問題に取り組んでいるということでございますので、きょうはいい結論が出られますように心から念じながら、門外漢ながら一言のあいさつをさせていただきます。本日はようこそ尼崎へいらっしゃいました。ありがとうございました。(拍手)
【司会】
どうもありがとうございました。続きまして、前衆議院議員の木挽司様よりごあいさつをちょうだいいたします。
よろしくお願いいたします。(拍手)
【木挽】
皆さんこんにちは。私は隣の兵庫6区、伊丹、宝塚、川西を選挙区にしておりまして、今は前衆議院議員でございますが、国会議員になる以前から、このテーマには随分とかかわりを持っておりました。自民党では動物愛護管理推進議員連盟というのがありまして、その事務局次長をしております。また超党派でつくっております動物愛護管理法を見直す会の特別顧問としてずっとこのテーマにかかわってまいりました。
昨今、景気が悪くなりまして人間の自殺者が半期で1万7,000人、最悪のペース3万人を優に超えるペースで今、推移していると言われていますが、その陰で動物たちが私たち人間のエゴで殺処分されている数が年間30万を超えている。同じ命ですからね。この業界、ペット業界は特にアングラな方々が絡んでいるところに非常に問題があります。商品と同じように流行があって、その人気の犬種だとか猫だとかを産ますために排卵誘発剤を雌には使ったり、雄には麻薬みたいなもので性欲をかきたてるようなことを平気でしているわけです。
インターネットでもこの生体が取引されています。トラブルが多いですね。北海道のある方が、インターネットにかわいいからと写真を載せます。ご存じように犬というのは成長のスピードが早いですから、かわいい8週齢までのその姿を写して、ああ買いたいなと思って消費者の方が注文する。注射も何も打ってないその生体が箱に詰められて送ってくる。死ぬこともあるでしょう、病気になることもあるでしょう。あるいはさっき言いましたように姿、形が変わっている。「おい、おれが注文した犬はこんな犬じゃないぞ」ということのトラブルもある。
さっき言いましたように、ペット業者と、そして悪徳な獣医さんもいらっしゃるんでしょうね、簡単に許可を出す。もうこういった背景のことは随分と私たちの調査の中で出てきています。
日本は先進諸国として言われておりますが、この動物とのかかわりの中にある部分については、はっきり後進国です。大切な、人間と同じ命をどのように扱うのか、ペットどうかかわっていくのか、「ニャンとも困った問題だワン」などと言わずにしっかりと私たちの仲間として、どう矯正していくかというその視点で、そして消費者教育の中に動物とのかかわりが、ほかの商品とは違うんだよということをしっかり根づかせていく、正しい買い方を皆さんに知っていただくあらゆるアプローチをしていきながら、法のもとでしっかりと支えていきたいと私も思っております。
きょうのテーマは本当に大事な問題だと思います。ご高齢の方がそのペットとのかかわりの中でいやされている現状を見るにつけ、そして私たちの生活の中に、もう切っても切り離せないそのペットとの関係、お互いの命を大切にする視点を見失わずに、これからも皆さんで運動を広げていきたいと思います。きょうは本当におめでとうございます。そして、頑張りましょう。ありがとうございました。(拍手)
【司会】
どうもありがとうございました。今回のシンポジウム開催に向け、多数祝電、メッセージをお預かりしておりますので、ご紹介させていただきます。
シンポジウム集合住宅とペットの開催を、心からお喜び申し上げます。本日のご盛会並びに関係各位のご健勝とご多幸を祈念いたします。
尼崎市長 白井文 様
シンポジウムのご開催、まことにおめでとうございます。人と動物が共生できる町づくりのために、実り多いシンポジウムになりますようお祈りいたします。
尼崎市議会議長 蔵本八十八 様
シンポジウム、パネルディスカッションのご開催を心よりお祈り申し上げます。人と動物が共生できるような社会をつくり上げるために、このシンポジウムが意義ある集いとなりますよう、心よりご祈念申し上げます。
公明党前衆議院議員 田端正広 様
続きまして、メッセージをご紹介いたします。
本日のシンポジウムの開催に当たりまして、皆々様のご尽力に心より敬意と感謝を申し上げます。ペットの問題を申しますと、とかく動物のことだからとか好きだから、嫌いだからという方がたくさんおられます。しかし、これは人の問題そのものであり、人が命とどう向き合うのかという極めて基本的な、重要な人のモラルの問題だと思っています。
命がどれほどとうといものであるか、守るべき命の大切さを国の法律の中にもきちんと示してこそ、成熟した国家になるのだと確信しています。次の世代の子供たちのためにも国が、人がどう生きるのかという手本を示すことが大切だと思っています。次の法改正に向け、努力を重ねてまいりたいと思っております。
公営集合住宅もペット可住宅の棟を設け、ペットを好きな人も嫌いな人も、それぞれの生活が守れるルールづくりをするべきで、それぞれの人の権利を平等に守る必要があると思っています。
問題は山積みしておりますが、その解決に向け、いつもたゆまず取り組んでいらっしゃる皆様の勇気には、いつも頭が下がる思いをしております。微力ではありますが、私でお役に立つことがありましたらいつでもご連絡ください。解決の糸口になれましたら幸いです。今後とも、皆様とともに一歩一歩前進していきたいと思っております。
自民党前衆議院議員 藤野真紀子 様
続きまして、
尼崎集合住宅・市営住宅とペットのシンポジウムに寄せて。このたび、集合住宅・市営住宅とペットのシンポジウムが開催されますことに敬意を表しますとともに、心よりお喜び申し上げます。
集合住宅・市営住宅とペットの問題は、現代の日本においてペットが命あるものであることと、ペットが家族の一員であることから、動物の命を守るとともに、ペットが終生家族と生活がともにできるよう、ペットをめぐるトラブルが皆様の議論と英知によってペットの飼育禁止以外の方法で解決できるような方策が見出されますことを期待いたします。
本シンポジウムが大きな成功を収められますよう、心より祈念申し上げます。
民主党前衆議院議員 松野頼久 様
(続く)


