THE罵倒2018開幕戦 レポート其の3 (本戦BEST16→決勝戦)
BEST16以降は8小節×各3本づつ
二回戦
1試合目 FEIDA-WAN vs venom
FEIDA-WAN「簡単に死ぬとか言うな!~俺は何度も生き抜いてきた!俺は首をつったことは一回もねーわ!手に輪っかをはめたことはある、お前との違い、マジで辛い。何が死にたい?刑務所にいる奴のことを考えたらお前の言ってることは嘘くさい!」
venom「取り敢えず言っとくけど、俺は出所してまだ7ヶ月しか経ってねえし、3回も刑務所に入っちまった!〇〇〇!お前は言葉をミスったな選択ミスだ!」
※BEST 16 一試合目からお互いのバックボーンを語り合う打ち合い!内容ハード過ぎ!!....(苦笑) 双方のRAPもかなりSpitしていた為、決着つかず延長戦!
※延長
FEIDA-WAN「悪い話と友達の数じゃアンタに負けた!だけどこの勝負だけは絶対譲れない!レクチャー1!オブ・ザ FEIDA!今日は掴むぜ結果!電光石火!」
venom「俺が言いてえのは刑務所に入って悪い奴がどうこうの話をじゃない!俺の話をすると自然と出てきちまうだけだ しかも刑務所の話をしだしたのはお前だぜ!だからそれにアンサーを返したんんだ!俺達の生き様、生き方を見せるとどうしても悪いところが出てきちまうんだ。」
※先攻、後攻が逆になり、FEIDA-WANから仕掛けるが、venomのアンサーと言葉を浴びせるように捲し立てるRAPが会場のボルテージを上げた。1試合目からベストバウト!!
2試合目 JIG-SAW vs BASE
JIG-SAW「アンタのLIVEメッチャカッコ良かったぜ、良い目してるなそのニヤケ面が俺と同じように見えてくるぜ!」
BASE「同じ目?俺の方が瞳孔開いてるぜ!こんな近いのにお前の顔が全然ブレて見えない!」
JIG-SAW「鳥取からの即興!JAKEさんと戦ってたアンタもカッコ良かったぜ!」
BASE「そう、あの試合はな全員俺の勝ちって言ってたんだよな、バックヤードブチ上げる!楽屋番長業界のお墨付き!」
※JIG-SAWもリスペクトを込めた熱い想いをぶつけながらRAPしていたが、BASEのアンサーが毎回上回り、貫禄勝ち。
3試合目 MC KUREI vs T-TANGG
MC KUREI「両国サンライズ罵倒の開幕戦、鎌倉のT-TANGGちゃんちゃら似合わねー!お前がどんなスタイルで来るか分からないがまずは、ぶつける直球ストレート!クソ低能な頭揺らしながら、お客さんと共鳴したいんだよ!」
T-TANGG「クソ低能なのはどっちだ!その辺でサイファーはするのにレゲエのイベント、ラバダブはビビるってどういうことだよ! おい!MC KUREIバトルのセンスがねぇ!お前を認めてるのはヘッズだけ!」「RHYME至上主義!お前の女も濡らすT-TANGGバイブ機能付き!」
※両者腕利きのヤンガン対決で噛み合ったバトルだった。2015年開幕戦を優勝したMC KUREIのスキルは安定していたが、それを勢いとアンサー力、パンチラインでT-TANGGがねじ伏せたという試合だった。この世代の試合が今後の様々なストーリーを作っていくと感じる。
4試合目 KAMUY vs がじゅまる
がじゅまる「本数が増えたところで何を語れるかまずは、カムイさん仏も神も俺には居ないと思ってるぜ無神道で無宗教、それがHIPHOP始めて神の存在を知る、触るところにあるぜ俺の掌に包まれな」
KAMUY「カムイってやつはアイヌ語、神ってやつは実際居ないよ、アイヌ語のカムイってやつは自分が主だと証明する!」
※この試合も実力ある者同士の組み合わせだったが、先攻のがじゅまるがKAMUYを完全に自分のペースに引き込んだ印象がある。お互いの価値観や生き様をぶつけあうバチバチのフリースタイルも面白いが、こういう思想などが垣間見えるやり取りも面白い。
5試合目 蛇 vs 掌幻
掌幻「俺だった始めた頃はトーシロ、でも続けたから今この場所に立ててる。お前もそうだってことをもっと聞かせてくれよ!自分の言葉にこの先俺は必ず責任持つ、適当な言葉吐く為のマイクじゃねぇーもん!」
蛇「適当な言葉を適当に吐くのがイケてるのそれがHIPHOPの性分なんじゃないすかね?駄目~諦めちゃ駄目!目の前に誰が居るか分かってる?Riddim master蛇が今降臨する!凍り付く背中突き刺すナイフ!お前の心響かないようだなRhyme」
※この試合は勿体なかった....。会場に居た人は分かると思うけれど、蛇がもう酔っ払いだしていて呂律がしっかりと回っていなかった。だが、ほぼ全員が蛇の本当の
6試合目 小池潔宗 vs 黄猿
小池潔宗「頭振る準備は出来てるか?俺の韻は鉄板だ!即興思い付きのフロウでフリースタイル!今から黄猿を呑みこみまーす!俺の腹の中、いくら踊ったって無駄、牙、研ぎ澄まされた感覚でNo doubt!お前に残すダメージ!」
黄猿「yo!無理デス!呑みこむ、音のさ虜とりあえず掌で踊りだす!~俺が掴むのは刃、切り裂くスナイパー 俺は100㌔先からでもお前のこめかみを撃つ!コイツは眠るベッドの上でなー!」
※この試合も拮抗しており、双方とも自分のスタイルを確立している為、どちらが勝ってもおかしくなかったが小池潔宗の声量と音域の広さ、そしてそれを増長させるバイブスが黄猿を上回った。
7試合目 CROWN-D vs SHOHEI
※延長
SHOHEI「このステージ!ヤバい面々に残させてくれ!これは神からのプレゼント、よりもムーブメント起こってるなら口元、頭回せ!」
CROWN-D「頭回せよりも口を回せ!言ってた、君は引きこもり俺は務所上がりのへそ曲がりだけど賭けてる生き残り!他との違いがこれなんだよ分かるか?正直!直ぐに名前は広がるからチェックしろー!」
※1本目はSHOHEIの好戦的なスタンスとCROWN-Dの飛んでる状態により延長にもつれ込む。SHOHEIのRAPも終始良かったが、延長に入ってからのCROWN-Dの爆発が半端じゃなかった。お互いにRAPスタンスは紳士でとても良い試合だった。
8試合目 RYOTA vs 椿
椿「若いだけの芽を摘む気はねぇー!はてなばかりが狼狽えてるような感覚だぜ、テメーの不幸自慢はもう聞き飽きた!RYOTA下町の男の割には大分メンタルヘラー!裏で笑いもせず酒も飲まず大分ネガティブ!」
RYOTA「まだまだ俺もダラダラしてる訳にはいかない!まだまだ椿さんもRAP上手いのに声が小さくて何も聞こえない!まぁ男勝りまた男の子と現れたところで俺も一緒に雲の上!でも酒飲まずハイの双六ゲーム!」
※1本目の椿の攻めは相変わらずエグいと思ったが、相手が強いと更に力を発揮すのがRYOTAのスタンス。バイブス高めにアンサーを返してながらも的確な攻めを繰り返し、椿に主導権を握らせなかった。
三回戦
1試合目 venom vs BASE
BASE「合法非合法関係ある陰と陽バランス保ってく」「見た目カッコ良いね!EXILE入れば?」
venom「カッコ良いって言ってくれてありがとう!刑務所3回入った奴はは入れないだろ!?」
venom「俺は素面で頂点目指すから俺を勝たせてくれ!」
BASE「何を言ってる!ドラッグやめちゃ駄目だよ!素面が重症、それがバッドトリップだよ!」
※再延長までもつれ込んだこの試合はコンプラワード全開の打ち合い!1本目から自身の過去を語りながら、RAPに対する想いを語るvenomに対してドラッグを推奨しまくるBASE!どちらが勝ってもおかしくない試合だったが、パンチラインとアンサー力に長けたBASEが競り勝つ。
2試合目 T-TANGG vs がじゅまる
T-TANGG「お前ごときが俺にレクチャー?分かってねーな!着ている桜木町(JKTを見せて)コレはラファイエット!お前ごときが俺に説教?それは釈迦に説法!アーイ?分かるかなこのスキルの差」
がじゅまる「2本足で立つのは偉いよ、釈迦に説法 HIPHOPはDigginとStudyの文化だぜ!俺は説法し続ける!それがセッション、今日だけはMICで殺生!」
※若き実力者同士の再戦は昨年のグラチャン以来だったが、前回よりも格段に良い試合だった。T-TANGGの好戦的なスタンスと押韻、がじゅまるのアンサー力と知識量、既に他大会ではタイトルを獲っている2人だが、この先が楽しみ。
3試合目 掌幻 vs 小池潔宗
掌幻 「人を気付付ける言葉で成り上がることは二度としねーんだよ!勝つ為に吐いた言葉もある、勝たなきゃいけないバトルで嘘ついたこともある!だがこの先、人生を掛けてそれをやらねぇって決めたんだよ!」
小池潔宗「それはねぇな!時には傷つけなくちゃいけない時がある、バトルで負けた奴の顔が浮かぶ! そいつらの顔を浮かべてみろよ!どんだけ傷つけて血涙流してきたんだよ!何を嘘ついてんだ!二度と傷つけないとか嘘つくな!」
※価値観のぶつかり合い、この試合は今大会の流れを変えたバトルだったと思う。自分のステージを上げてバトルした掌幻だったが、小池の勢いと内容が会場をロックした印象。地元下町の実力者、黄猿、掌幻を破ったことにより、一気に優勝候補へ...。
4試合目 CROWN-D vs RYOTA
RYOTA「2018年色んなこと起こりすぎ、死んだり、パクられたり!アンタ居なかったんだろ?でも帰ってきたんだろ?だったらやめろそういうの!」
CROWN-D「パクられたりそういうのは俺にとっては擦り傷程度、死ぬことはねーからな!」
RYOTA「3年の間にRAPブームが起きて、色んな奴が成り上がった!アンタは何やってんの!?」
CROWN-D「そのルール乗っかるやり方バーリトゥード俺のやり方!自由自在に言葉を操る流行ってるなら乗っかる!仕掛ける!君とは違うアンダーグラウンド、ダークネスの方!スキルNO.1 ガバマンでも構わん!連れてくぜワンダーランド!」
※RYOTAの相手の確信を突くRAPに対してCROWN-Dは音に絡みつくようなフロウで天邪鬼なアンサーを連発!お互いのアンサーとRAPスキルが噛み合ったスタイルウォーズだったが軍配はCROWN-D!
準決勝
1試合目 BASE vs T-TANGG
T-TANGG「分かるかお前とは違う、首振ってんじゃねぇお前に俺のことは食い殺せない!アーイ?体回るポイズンI'm毒蛙 雑魚ほどバトル前に良く喋るよな!」
BASE「毎日24/7毒、薬物を摂取。分かる?10年選手!10年摂取!毎日研究、出すよ変化球!STREETじゃない!俺は炙りたがりのアブリミナル!ラスタシャーマン!ラスタシャーマン!ここで決めても良いよジャーマン!」
※T-TANGGの押韻と好戦的なスタンスは変わらなかったが、BASEの吐き出すラインがぶっ飛び過ぎていて終始BASEのペースで試合が進んだ印象。
2試合目 小池潔宗 vs CROWN-D
CROWN-D「お前に構ってる暇は無い、時間がねーぞ!コイツ追い詰めて自殺 THE ENDさせてくイメージ他とは違う言葉に乗せる言霊、このまま優勝していくその前に BASEに言いてえことあるから黙っとけ!」
小池潔宗「そんなのは裏でやれ!別にステージの上でわざわざ言う必要ねぇだろ? だったら俺とBASEって奴がやった方が面白そうだ!だって何も話してねーから腹割ったら何が出てくるかなー!?」
※連戦続きだが両者スタミナも落ちずに言葉のラリーを続けたが、小池の勢いが勝った試合だった。
決勝 BASE vs 小池潔宗
BASE「吸ってないのに軽くハイグレードって言うな!カス!分かってない!勘違いするんだよ!皆お前みたいな熱いのが好きなんじゃない!俺は大嫌い!分かってる奴居るだろ?bitch!二進も三進もダッチも太く巻きたい!お前とは巻けないフェイクとはDEALしない!」
小池潔宗「ありがとう!俺はもう卒業!たんと肺の中にためたんだよ!過去の想いで燃やして捨てることは出来ねぇ!venomに何学んだんだよ?俺は背負った家族の重み!2度と傷つけないと決めたそこに愛があるから新たなHIPHOP!ドラッグの時代はEND!」
※決勝の3本勝負はアカペラも含め、小池潔宗の強さが際立った試合でした。スタミナが半端なじゃない。BASEのパンチラインはモチロン健在だったが、声量と内容と勢いが会場をロック!開幕戦でも全試合コンプラワード全開のBASEの強さも異常だったけどw。これでグラチャンがまた面白くなりそうです。長丁場でしたが、最高の打ち合いを魅せてくれた全出場者皆様に感謝です。
小池潔宗 , BASE の2名には12/9に開催するTHE罵倒GRAND CHAMPIONSHIPへ出場して頂きます。
開幕戦の模様は4/15(21:00~) AbemaTVにて放映されます。
【SNL】MC BATTLE "THE 罵倒"開幕戦(https://bit.ly/2JupDov)
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