幸せになると覚悟を決めた日

旦那さんともめた。


あの手この手で私を引きとめる旦那さん。

最後にはツインさんのことを

偽物だよと言って揺さぶりをかける。


怒りが湧いた。


ツインさんと出会って

たくさんのことがクリアされて


子どもたちや

さまざまなキセキが

私をここまで運んできてくれたのだ。


彼は本物。

私がそう感じるのだから本物なんだよ。



再び戦いが起きようとしていた。

究極のところまで

やってきた気がした。


わかったんだ。


ここから先はツインさんが必要。

私がもう一人必要なの。


ツインさんが出てこないと

この物語はすすまないんだ。




翌日

試しにテレパシーを送ってみた。


ツインさん、

今日、あの並木道に何時に来て。

どうかチカラを貸して。


届くかどうかわからないけど

とにかく、道と時間を何度も頭のなかで

繰り返してみた。


通勤時間が変わってからというもの

帰る時間が遅くなって

ツインさんの仕事場の明かりを見ることは

なくなっていた。

見たのはこの間が久しぶりで、交差点で目撃した時間帯だった。



帰り道、わたしが何度も呼びかけていた言葉が

自然と頭に流れる。

ツインさんが思っているのだろうか?

それとも私の思いぐせ?



ツインさんの仕事場の近くまで来たときだった。

遠くの交差点で信号待ちをしてる車が

ふと気になった。


あんな車に乗ってたなー

なんて思った瞬間

曲がるウィンカーがついた。


私はそのままツインさんの仕事場の前を通る。

ツインさんの部屋に明かりはついてなかった。


だよねー

帰ってるよねー



と、そのとき

後ろからさっきの車に追い抜かされた。

なんか急いでる感じで。


我が家の車と一緒だなー

ナンバーもめちゃ近いなー


なんてボヤッと考えてたら

その車、ツインさんの仕事場に入っていくじゃないですか。


んー?まさかね。



私はそのまま子どものお迎え。


子どもが一瞬、別の道を通りたいと言う。

「今日だけはどうしても並木道にして」


私の言葉に子どもがえらく素直に従ってくれた。


並木道を通る。

ツインさんの姿はどこにもなかった。



ま、そりゃ、そうだわね。

ちょっとガッカリ。



再びツインさんの仕事場が見えたときだった。


明かりがついてるの。

さっき消えてた明かりがね。


さっきの車、ツインさんだったんだ!


だけど並木道に現れてはいない。

子どもと遊びながら進んだけど

そのまま帰るしかなかった。



するとまた謎がスルスルと

紐解けていったんだ。



ああ、そっか。

私たち、また同じ言葉を思ってたんだって。


私は来てほしいから呼んだけど

ツインさんは私の帰る時間がわかったから

繰り返してたんだ。


この前、交差点にいたのを

きっとツインさんはあとから気づいてくれたんだよ。


夢のなかで歌ってた。

いつも仕事場からキミを見てたよって。


だから

並木道に何時って言葉を繰り返してたんだ。


一度は帰ったけど

気になって戻ってきて。

私が車に気づいたときと同時に、ツインさんも私に気づいたんだ。



そっか。そういうことか。


ってことはつまり

私からのテレパシーは届かないってこと。笑


ならやっぱり

待つことにする。


ツインさんは必ず会いにきてくれるから。

だってツインさんは

私なんだから。