カッサフォルテ犬猫コラム -117ページ目

心臓病3

小~中型のワンちゃんでは僧帽弁閉鎖不全症が多いとお話ししました。
それに対して大型のワンちゃんでは拡張型心筋症が多いと言われています。
これは心臓の筋肉に問題があって、心臓の収縮力が落ちてしまう病気です。
日本ではあまり多くないようです。

ネコちゃんでは肥大形心筋症という心臓の筋肉が分厚くなってしまう病気が多いです。
原因は不明であることも多いですが、
遺伝的なものや甲状腺ホルモンの異常から起こります。

心臓病2

心臓の音はドックンドックンと表現されたりしますが、
ここにラジオのノイズのような音が乗っかるように聞こえるのが心雑音です。
前回書きましたように血液の流れは一方通行なのですが、
いろいろな原因で血液の逆流が起きたときに心雑音が聞こえるようになります。

胸に聴診器を当てて心雑音が聞こえるのはほとんどが小~中型で中年以降のワンちゃんです。
子犬で雑音が聞こえる場合はほとんどが先天的な問題です。
大型のワンちゃんやネコちゃんで心雑音が聞こえる例は多くありません。

小~中型のワンちゃんで最も多いのが僧帽弁閉鎖不全症という病気です。
僧帽弁は左心房と左心室の間にある逆流を防ぐ弁で、
これが何らかの原因できちんと閉まらなくなる病気です。
僧帽弁がきちんと閉まらないために血液が左心室から左心房へと逆流するときに心雑音として聞こえます。

心臓病1

今年の春からフィラリア症予防や狂犬病予防注射などでたくさんの子の健康診断をしましたが、
今年は心雑音が聞こえる子が増えたなぁという印象です。
心臓病についてはずいぶん前にブログに書いたきりなので、
改めてまとめてみます。
最初に、心臓の働きや簡単な構造からお話ししますね。

心臓は全身に血液を循環させるポンプのような役割を果たしている重要な臓器で、
拡張したり収縮したりしながら全身に血液を循環させています。
中は左心房左心室右心房右心室の4つの部屋に分かれています。
血液の流れはこの中を下のように流れます。

左心室 → 大動脈 → 体 → 大静脈 → 右心房
 ↑                           ↓ 
左心房 ← 肺静脈 ← 肺 ← 肺動脈 ← 右心室

各心房と心室は別々に動くわけではなく、
心臓全体が収縮・拡張するので、
逆流を防ぐ仕組みがないと、心臓が収縮したときに血液の逆流が起こります。
逆流が起こると血液の流れにロスが生じてしまうため、
各心房と心室、心室とそこから出る血管の間には逆流を防ぐ弁があります。