カッサフォルテ犬猫コラム -115ページ目

肥大形心筋症1

ネコちゃんで多いのは肥大形心筋症です。
この病気は心臓の筋肉が分厚くなってしまう病気で、
前回お話しした拡張型心筋症とは逆に心臓が拡がることができなくなります。
甲状腺機能亢進症などから二次的に起こる場合もありますが、
それ以外は原因不明なことが多く、
遺伝的な問題があるのではないかと言われています。

最初は呼吸が速い、口を開けて呼吸をする、などの症状から気づかれることが多いです。
ワンちゃんは暑いときなどに口を開けて呼吸することがよくありますが、
ネコちゃんが口を開けて呼吸しているときは要注意です。

突然立てなくなったと病院に連れてこられて肥大形心筋症が見つかるケースも少なくありません。
心臓の筋肉が厚くなって中のスペースが狭くなるため、
血液を送り出すことが難しくなり、
血液が滞って心臓の中に血の塊(血栓)ができてしまうのです。
これが血管に流れ出して狭いところで詰まってしまうと、
そこから先へ血液が流れなくなってしまい、
詰まったところから先が動かせなくなるのです。
そこへの血流を回復できないと、
動かせないだけでなく壊死も起こってきます。
下半身へ流れていく部分で詰まることが多く、
突然、後ろ足が立てなくなった、となるわけです。
残念ながらこうなってしまうとまもなく亡くなってしまう子が多いです。

拡張型心筋症

大型犬では拡張型心筋症が多いとされています。
これは心臓の筋肉の病気で、
心臓が正常に収縮することができないために起こります。
症状は僧帽弁閉鎖不全症と同様に心不全のもので、
元気がなくなる、呼吸がおかしい、疲れやすいなどです。
水(腹水)が貯まってお腹が張ることもあります。

この病気は心臓の筋肉自体の問題なので、
根治させるには心臓移植するしかありません。
これを実際に行うのは無理なので、
お薬で支えてあげるしかできません。
残念ながら僧帽弁閉鎖不全症とは違って、
この病気の子はあまり長生きできないことが多いです。

僧帽弁閉鎖不全症の治療3

僧帽弁閉鎖不全症に限らず、
心臓病が進行すると肺水腫が起こりやすくなります。
少し前にも書きましたが、
肺の血管の中に滞った血液から液体成分がしみ出し、
肺胞の中に貯まった状態です。

レントゲンで見ると、
本来空気が貯まっていて黒く見えるはずの肺が白く見えます。
画像はどちらも左側が正常な肺で、
右側が肺水腫を起こしている肺です。
これらは同じ子のレントゲンです。



本来空気が入っているはずの肺胞に水が貯まってしまいますので、
呼吸が苦しくなり、呼吸困難や咳が見られることがあります。
範囲や程度によっては生命を脅かします。
とにかく肺に貯まった水を抜かなければならないので、
利尿剤を投与しておしっこをどんどん出させます。
呼吸を楽にするために気管支拡張剤を投与することもあります。

呼吸の状態が悪い場合は入院が必要です。
酸素を吸入させながら、
薬の効果が早く出るように血管から投薬します。

程度が軽い場合はそれまでのお薬に利尿剤や強心剤などを加え、
経過によってそれらを増減します。