「相当の覚悟」と「相当の努力」 | A skater's soul ~髙橋大輔応援ブログ~

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フィギュアスケーターを愛してます。
中でも、別格なのは ”高橋大輔”

ついにスケートアメリカが始まります。

男子はデニスも出るし、ガチンスキーも復活を賭ける。
ジェレミーもジェイソンも楽しみですが
やっぱり注目は町田選手!

ショートは2007~2008年シーズンで真央ちゃんが使用していた
「ヴァイオリンと管弦楽のための幻想曲」
ラヴェンダーの咲く庭で、という映画の挿入曲ですが、楽曲としての完成度は素晴らしい。
たぶん、町田君にも合うんじゃないかと思う。

しっかし、取材NGで、出入口に暗幕まで張っとります苦笑

そして、これ聞いた時には腰抜かしそうになったフリーの選曲は「第九」。




これは難しい・・・。
凄いプロになりそうな半面、下手したら大コケする可能性も十分ある。
ジャンプ全て成功して最後のシークエンスを雄大に滑りきれば大喝采
それができなければ「チーン・・・」になりかねません。

よくもこんな曲選んだなぁ、と思ってたんですが。

流石本人、全部承知の上でござんした。

きっちり自分の口から語っています。
「ある種奇をてらった」
「合唱に自分のスケートが負けてしまったらもう(演技が)成り立たなくなってしまう」
「『相当の覚悟』と『相当の努力』が必要なんです」

ここまで承知しながら「奇をてらう」度胸とチャレンジ精神。
全部受け取りますので、どうかその世界を思いっきり見せてください。



先シーズン見せてくれた彼のエデンの東は素晴らしくて何度涙したか分からないです。

それでも私にとって「エデンの東」はレイチェル・フラットのものなんですよ。

町田君のエデンは、小説を良く読み込んだ、
主人公「キャル」の苦悩と愛の演技だったと思う。

レイチェルのエデンは、
(私が勝手にイメージする)スタインベックの物語の中に感じる
陽を浴びたアメリカの埃っぽい大地の匂いがするんです。
あの曲の中で黄色の衣装をまとったレイチェルが大地の温もりまで表現してるようで。
そしてそれは朗らかなキャラクターの彼女そのものようにも見えた。


プリンスアイスワールドで、町田君とは何度もお話ししました。

ものっすごくいい子です。
真面目で誠実で、あそこまで相手の目をきちんと見て
がっちり握手してくれる選手はいないと思う。

あの誠実な彼が自分の存在価値は芸術作品を生み出すこと、氷上のアーティストとなること、
と思っているのは疑いようがない。

だから、しばらく思うがままに頭をひねりいろんなプランを練って、
自分のやりたいアーティスティックな作品を滑ってくれればいいと思う。


でも、わたしがその先に望むものは違うんですよ。
作りこまない、音楽に身を預けたままの、氷の上に自分をさらけ出した
町田樹という人間が滑るプロを観たいですねぇ・・・。


氷の上で音楽を表現しつつも自分自身を潔くさらけ出した演技を観せてくれるのは
日本人だと
高橋、羽生、浅田、安藤 位かなぁ
海外だとヤグプルあたり。

演技だけじゃないスケーター本人の魅力が見えた時「カリスマ」になるんですよね、きっと。

賢い町田君は自分の成長曲線きっちり図って
何をやるべきかちゃんと分かって、引退の日から逆算してるんじゃないかと思う。

真央ちゃんや大ちゃんのように
自分の人生を滑るプロを作ることになった時
どんなもの見せてくれるかが、とても楽しみです。


これが町田君の「極北」になると思うんだよなぁ・・・。