「三浦雄一郎とその挑戦を支える仲間たち」の第4弾は、雄一郎さんの長男でもあり、ベースキャンプ・サポートメンバーとして通信を担当する、三浦雄大(みうらゆうた)さんです。

(久保)三浦隊における雄大さんの役割を教えてください。
(雄大)皆に癒やしを与えています(爆)。
(雄大)情報収集というのが一番メインの役割で、エベレスト登山で必要なのは気象情報なので、こちらのローカルの気象状況を日本のウェザーニュースさんに送って、ウェザーニュースさんはそれと自分たちの情報も入れて天気予報を立ててくれて、それを(登攀リーダーの)倉岡さんの判断材料にしてもらいます。
(久保)ここの情報をウェザーニュースさんに送って天気予報を作ってもらうということですか?
(雄大)あくまでもそれを加味してもらうという意味で、ウェザーニュースさんは衛星情報とかマクロの情報をたくさん持っていますから、それにローカルな情報を付け加えることで、ここ用の精度のいい天気予報を出していただいてます。
(久保)情報収集というのは気象情報以外にどんなものがあるんですか?
(雄大)あとはシェルパと話して情報収集をしたりもしますし、日本のミウラ・ドルフィンズの方で作成している、ベースキャンプの様子などを発信しているブログ用の写真を基本的には私が撮って送っています。
(久保)ふだんは、どのような仕事をされているのですか?
(雄大)(大手通信会社の)KDDIに勤めています。
(久保)そこで実際に仕事をされていて、なぜ三浦隊に入ったのかというのも、雄大さんに聞くのもおかしな質問なんですが・・・
(雄大)まぁ、2003年、2008年とやってきまして今回で3回目になるわけです。毎回ちょっとずつ進化はしてきていて、2003年はそれほど通信環境が整っていなかったので、その時からいろいろと手伝っています。
(雄大)あと、豪太がテンパってくると他にコントロールする人がいなくなるので(笑)、そういう意味の存在でもあります。父親と豪太がやり合ったときにうまく調整する滑り止めみたいな役割でしょうか(笑)。
(久保)役割としての仕事もあるとは思うのですが、雄大さん自身が今回これはやってみようと思っていることは何かありますか?
(雄大)写真の情報を今回はもう少し充実させていきたいなと思っています。
(久保)前回までは足りなかった?
(雄大)足りなかったというわけではないんですけど、もう少し質のいい写真を提供できたらなと。
(久保)では、お父さんでもある三浦雄一郎というのは、どのような存在の人なのでしょうか?
(雄大)なかなか難しい質問ですね。父親でもあり、80にもなってここまでできるのは尊敬できます。たぶん人は苦しいと思うかもしれませんが、本人はホント楽しんでいるので、その辺りは学んで、私も楽しみながらやるのがいいんじゃないかと思っています。
(雄大)他のメンバーも言うと思うんですけど、楽観的でありながら、自分でよく考えている。そういうところがすごいなと思っています。
(久保)最後に、将来の日本を支える子どもたちに向けて、一言メッセージをお願いします。
(雄大)うちも上の娘が中2で下の息子が小5になったんですが、息子を見ていても、最近の子どもはちょっと恵まれすぎというか、こういうエベレスト街道のような体験が将来すごく役に立つんじゃないかと毎回実感していて、今回うまく合えば、このゴールデンウィークに息子を連れてこようかとも考えたんです。ただ、もし何かあったときに私が離脱するわけにもいかないですから、それは無理だったんですが、やはり、日本だけじゃなくて、世界にはこういうところがあるというのを知ってほしいと思っています。
(雄大)エベレスト街道はある意味では洗練されている方ですけど、子どもたちが石で遊んでいたり、日本ではあまりあまり見かけない風景がありますし、特に東京の子どもたちにとっては、そういうことに触れる機会はあまりない。へんな話、衛生状態も日本の場合だとちょっと汚いとどうのこうの言いますが、人間はこのくらいでも全然大丈夫だっていうことを知ってもらいたいですね。
(久保)無菌室で育っているような子がいますもんね。
(雄大)日本でディズニーランドとかに修学旅行に行くくらいならカトマンズに来るとか、安全面とか問題もあるとは思いますが、そういうのに触れてもらいたいなぁと思います。
(久保)ちなみに雄大さんって、どんな小学生だったんですか?
(雄大)私は小学校4年生のときに父親にカラパタール(筆者注:エベレスト・ベースキャンプ手前にあるゴラクシェプから登る標高5545mの山)の反対側にあるシャングリ氷河に連れてこられて、アウトドアやキャンプなども含めて、いろいろな文化に触れる機会があって、それが自分にとってプラスになっています。
(雄大)だから、自分の子どもたちには、ここまでは連れて来れないけど、年に3つくらいの山には登りにいくようにしているんです。登山の善し悪しとは違うかもしれませんが、多少汚くなったり、苦しくなったりすることがいいかなと思っています。
(久保)ほんと、ちょっとしたところから練習するっていうのはいいですよね。
(雄大)だからね、富士山登山とかも子どもにとっていいですよ。だいたい登山というのは短時間で達成感を味わえるからいいんです。
「子どもには海外の文化を触れさせたい」「2人ともアメリカで生まれているが西側の文化しか見ていないから、できれば来年ナムチェあたりまで連れてきたい」「本当は4000m位まで登りに行かせたいが学校のスケジュール的に難しいので、とりあえずナムチェまで来ればエベレストが見られるし・・・」などなど、お子さんのことを語りだすと、すっかりお父さんの顔になる雄大さんを見て、きっと優しい父親なのだろうと勝手に想像してしまいました。
雄大さんには、私がエベレスト・ベースキャンプから東京コミュニティスクールの子どもたちに電話をかける際にも快くご協力いただき、たいへん感謝しております。
三浦さんと豪ちゃん、あるいはヒマラヤと日本をつなぐ上で重要なハブ的な存在の雄大さんの存在感は何にも代え難いものだと思います。三浦さんが登頂した暁に第一報を受け取る雄大さんから、日本中に喜びが報告されることを心待ちにしております。

(久保)三浦隊における雄大さんの役割を教えてください。
(雄大)皆に癒やしを与えています(爆)。
(雄大)情報収集というのが一番メインの役割で、エベレスト登山で必要なのは気象情報なので、こちらのローカルの気象状況を日本のウェザーニュースさんに送って、ウェザーニュースさんはそれと自分たちの情報も入れて天気予報を立ててくれて、それを(登攀リーダーの)倉岡さんの判断材料にしてもらいます。
(久保)ここの情報をウェザーニュースさんに送って天気予報を作ってもらうということですか?
(雄大)あくまでもそれを加味してもらうという意味で、ウェザーニュースさんは衛星情報とかマクロの情報をたくさん持っていますから、それにローカルな情報を付け加えることで、ここ用の精度のいい天気予報を出していただいてます。
(久保)情報収集というのは気象情報以外にどんなものがあるんですか?
(雄大)あとはシェルパと話して情報収集をしたりもしますし、日本のミウラ・ドルフィンズの方で作成している、ベースキャンプの様子などを発信しているブログ用の写真を基本的には私が撮って送っています。
(久保)ふだんは、どのような仕事をされているのですか?
(雄大)(大手通信会社の)KDDIに勤めています。
(久保)そこで実際に仕事をされていて、なぜ三浦隊に入ったのかというのも、雄大さんに聞くのもおかしな質問なんですが・・・
(雄大)まぁ、2003年、2008年とやってきまして今回で3回目になるわけです。毎回ちょっとずつ進化はしてきていて、2003年はそれほど通信環境が整っていなかったので、その時からいろいろと手伝っています。
(雄大)あと、豪太がテンパってくると他にコントロールする人がいなくなるので(笑)、そういう意味の存在でもあります。父親と豪太がやり合ったときにうまく調整する滑り止めみたいな役割でしょうか(笑)。
(久保)役割としての仕事もあるとは思うのですが、雄大さん自身が今回これはやってみようと思っていることは何かありますか?
(雄大)写真の情報を今回はもう少し充実させていきたいなと思っています。
(久保)前回までは足りなかった?
(雄大)足りなかったというわけではないんですけど、もう少し質のいい写真を提供できたらなと。
(久保)では、お父さんでもある三浦雄一郎というのは、どのような存在の人なのでしょうか?
(雄大)なかなか難しい質問ですね。父親でもあり、80にもなってここまでできるのは尊敬できます。たぶん人は苦しいと思うかもしれませんが、本人はホント楽しんでいるので、その辺りは学んで、私も楽しみながらやるのがいいんじゃないかと思っています。
(雄大)他のメンバーも言うと思うんですけど、楽観的でありながら、自分でよく考えている。そういうところがすごいなと思っています。
(久保)最後に、将来の日本を支える子どもたちに向けて、一言メッセージをお願いします。
(雄大)うちも上の娘が中2で下の息子が小5になったんですが、息子を見ていても、最近の子どもはちょっと恵まれすぎというか、こういうエベレスト街道のような体験が将来すごく役に立つんじゃないかと毎回実感していて、今回うまく合えば、このゴールデンウィークに息子を連れてこようかとも考えたんです。ただ、もし何かあったときに私が離脱するわけにもいかないですから、それは無理だったんですが、やはり、日本だけじゃなくて、世界にはこういうところがあるというのを知ってほしいと思っています。
(雄大)エベレスト街道はある意味では洗練されている方ですけど、子どもたちが石で遊んでいたり、日本ではあまりあまり見かけない風景がありますし、特に東京の子どもたちにとっては、そういうことに触れる機会はあまりない。へんな話、衛生状態も日本の場合だとちょっと汚いとどうのこうの言いますが、人間はこのくらいでも全然大丈夫だっていうことを知ってもらいたいですね。
(久保)無菌室で育っているような子がいますもんね。
(雄大)日本でディズニーランドとかに修学旅行に行くくらいならカトマンズに来るとか、安全面とか問題もあるとは思いますが、そういうのに触れてもらいたいなぁと思います。
(久保)ちなみに雄大さんって、どんな小学生だったんですか?
(雄大)私は小学校4年生のときに父親にカラパタール(筆者注:エベレスト・ベースキャンプ手前にあるゴラクシェプから登る標高5545mの山)の反対側にあるシャングリ氷河に連れてこられて、アウトドアやキャンプなども含めて、いろいろな文化に触れる機会があって、それが自分にとってプラスになっています。
(雄大)だから、自分の子どもたちには、ここまでは連れて来れないけど、年に3つくらいの山には登りにいくようにしているんです。登山の善し悪しとは違うかもしれませんが、多少汚くなったり、苦しくなったりすることがいいかなと思っています。
(久保)ほんと、ちょっとしたところから練習するっていうのはいいですよね。
(雄大)だからね、富士山登山とかも子どもにとっていいですよ。だいたい登山というのは短時間で達成感を味わえるからいいんです。
「子どもには海外の文化を触れさせたい」「2人ともアメリカで生まれているが西側の文化しか見ていないから、できれば来年ナムチェあたりまで連れてきたい」「本当は4000m位まで登りに行かせたいが学校のスケジュール的に難しいので、とりあえずナムチェまで来ればエベレストが見られるし・・・」などなど、お子さんのことを語りだすと、すっかりお父さんの顔になる雄大さんを見て、きっと優しい父親なのだろうと勝手に想像してしまいました。
雄大さんには、私がエベレスト・ベースキャンプから東京コミュニティスクールの子どもたちに電話をかける際にも快くご協力いただき、たいへん感謝しております。
三浦さんと豪ちゃん、あるいはヒマラヤと日本をつなぐ上で重要なハブ的な存在の雄大さんの存在感は何にも代え難いものだと思います。三浦さんが登頂した暁に第一報を受け取る雄大さんから、日本中に喜びが報告されることを心待ちにしております。