5月26日(日)『円空仏』


江戸時代前期の修行僧、円空は天災や病などに苦しむ庶民のために仏像を彫り続けたことで知られており、一説では生涯に12万体を彫ったといわれています。仏像の多くはナタやノミの荒々しい勢いがそのまま残っており、その独特の作風は「円空仏」といわれています。
円空は修行を続けながら、人々から求められるままに仏像を彫り、時には一宿一飯の礼として授けました。
円空は「木を見たらそこに神仏がいる」と言い、彫ったときに出る小さな木くずも大事に残したといわれています。木は素材ではなく、神仏そのものと考えていたのでしょう。
円空仏は、その表情にも特徴があります。荒々しい表情のものもありますが、多くの仏像は何ともいえない優しいほほ笑みを浮かべています。
岐阜県高山市の飛騨千光寺の大下大圓住職は「円空仏の微笑と慈愛が当時の貧しい人々にとって救いになった側面もあったのでは」と語っています。
大自然を敬い、ほほ笑みで人々を救った円空仏は、時を超えて現代の人々の心に安らぎを与えてくれます。

【今日の言葉】優しい笑顔が人々の救いになります

《一言コメント》
確かに、見たことのある仏像ですが、円空仏  と呼ばれることを初めて知りました。荒削りですが、優しい表情が良いなと思いました

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※この記事は、コミニケ出版「月刊朝礼」より。ご希望の方は下記のHPで
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