今日はミニコンサート。チェロ次男が出演。

ポーカーフェイスなので、リハーサル時も本番直前でも平然とした顔で本など読んでいる彼であったが、実は緊張しているらしい。出番が終わって舞台そでに戻って来た次男は手汗がびっしょり。

「指弓使うところで、弓落としそうになっちゃったよー」

 

そう。実は私もそれを心配していた。

「まだ」本番で弓を落としたことはないが、実は練習中にはアブナイ場面が何度かあったのだ。

 

ヴァイオリン弾きの私にとって、チェロという楽器は実に弓が持ちにくい。

弦楽器では腕の重みを弓と一緒に弦に「乗せる」ことがとても大事なのであって、それではじめてフォルテもピアノもテヌートもスタカートもアクセントもスピッカートもデタシェもレガートもマルテラートも(もういい)全てを弾き分けることが可能なのだ。

ところがチェロは、ヴァイオリンと違って楽器を「縦」に持つ。右腕を完璧に脱力しながら、しかし弓はしっかりホールドして、弦にぴったり弓を吸い付けるようにして腕の重みを加減しながら音色を弾き分けるのはとても難しい。指先の筋力が相当強くなくては弓がずり落ちてしまう…というか、ヴァイオリン弾きの私には不可能なことのようにも思える。

 

同じような困難を、チェロしか知らない次男もいま感じているのかもしれない。

 

次男の右手の良いところは、誰に教えられたわけでもないのに最初から腕の脱力が素晴らしく指弓が自在にできること。指先と手のひらの筋力がもう少しついてくれば、今は苦手な「アタックをかけて大きなホールでも響くフォルテシモを出す」ことも可能になるだろう。

 

 

 

ミニコンサート終了のお疲れ様会は、行きつけの回転寿司屋さんにて。

回転寿司と侮るなかれ。地元老舗の魚屋さん直営のお店で、地物のネタが新鮮・激安。高級ネタも良心的、個別のワガママもちゃんと聞いてくれるお気に入りのお店だ。

 

本日のスペシャルの寒ブリ、マグロ頬肉の握りは格別だった。