私の職場には外国人の職員がいます。
働き初めて一年が経ちました。私はその職員の研修担当となっています。
今日はその職員との一年を振り返ってみます。。。
その職員はアジアのある国の方で、日常会話は何とか出来ますが、日本語は…お世辞にも上手とは言えません(笑)
どうしても通じない時には英語で伝える事もあります。
介護の資格は日本で講習を受けて取得しました。ただ疑問も沢山ありますけど…例えば、『車イス』を『ダイシャ』と呼んだりしていました・・・(;^_^A
言語の問題は一つひとつ、地道に覚えていけば、それほど問題もありません。
ただ、業務的な事に関しては、決して間違ってはいけない事もありますので、よく確認しながら、少しずつ出来る業務を増やしていきました。
一番の問題点は『考え方』です。
当然、日本人同士でも考え方の相違はありますが…それ以上に『文化的な相違』の問題もありました。
だいぶ業務にも慣れ、ご利用者さんとのコミュニケーションもとれるようになってきたので、上司からも送迎業務に一緒に行く許可をもらいました。
そして、あるご利用者さんのご自宅にうかがった時の話です…。
ご利用者さんをお待ちしている僅かな間に…その職員は、ご利用者さんの庭の『柿』をもぎ取っていたのです・・・・。
人様の物を勝手に取ってはいけない。私たちにとっては『常識』ですよね…。
何故そんな事をしたのか?聴いてみました…。
すると「私の国では、畑以外で自然に生るものは皆のものだからとった…」。
「畑以外のもので、自分だけのものにするのは、皆からのけ者にされる」。
「分け合う事が平等で、それが助け合うこと」。
…と、いった内容の応えでした。
幸い、そのご利用者さんは「お国が違うから仕方ないね(笑)」と笑って容していただけましたが・・・
日本では『窃盗』…。
その職員の国では『平等』や『助け合い』…。
全く違う『文化』や『考え方』を痛感した出来事でした。。。
日本では『無神経』や『非常識』とされる事です。 逆に、もし私が向こうで『庭の柿を取るな』と言ったら…『のけ者』や『非常識』となってしまう…。
私たちが『常識』や『正論』と思っていることは、必ずしもそうではなく、相手の考え方によっては全く別物になってしまいます。
その職員、一生懸命に励んでいます(笑)
日本人には無い、独特の間合いや特技を持っていて、ご利用者さんも喜ばれています(^-^)
私もその職員から学んだ事が沢山あります。
『郷に入れば郷に従え』と言いますが、これは…「しきたりや文化に従え」という意味と同時に、相手の『考え方』を受け入れなさいという意味でもあると思います。
『正論』や『信念』が全く通用しない事もあり、『正論』とは何か?と考えさせられました。
その職員の研修担当になり一年が経ちます。
大変な事も沢山ある事は事実です。
何かある度に二人で、或いは皆で話し合い、問題に向き合います。
そんな中で、これだけは『してはいけない』と思う事があります。
それは『否定しない』という事です。
小さな日本社会の中では、『正論』と思っていることが、世界では真逆でした。
その職員に出会わなければ私は一生、一つの考え方だけを、世界の『常識』と思っていたでしょう。
この仕事をする上では、その職員も『日本の常識』を理解する必要があります。
その一方で、私は『世界の考え方』を理解しなければなりません。
人を知ることは、自分を知ること。
人を知る事は、自分の『無知』を知ることでもあると感じた一年でした。
その職員と共に成長していきたいと思います(^-^)
『今日は何の日?』のコーナーです♪♪♪
今日は『精霊の日』です。柿本人麻呂、和泉式部、小野小町の三人の忌日が3月18日と伝えられているためです。
以上、『今日は何の日?』のコーナーでした♪♪♪