停止して黒歴史を振り返ってまた生産工場 -12ページ目

夜になると思い出す

優しく潰してしまった

思い出に耳を差し出す

身悶えをする

水槽の魚を目で追う

同じ生き物なんだと気づく

私は彼らを掌で泳がせていた

暖かく辛く苦しく

頬を包んでいた

塩水が滴っていた

笑っていたのは

思い出だけだったのか


僕の嘘に君は笑わなかった

君は傷ついたの?

僕は傷ついた

正直凄く消えちゃいたいよ

君が笑わないならすべてなかったことになる

君はそういう人だったのを忘れていた


嘘の日

最高の嘘と笑いに僕は酔いしれる

君はどん底で僕にしがみついた

僕は笑っていた ずっと笑っていた

君はそのまま僕をどん底へ引きずり込んだ


君は笑っていた

心が裂けそうだった

君の笑顔なんてもういらない




怪訝な表情の君

挨拶してくれ

返事はしない

水滴のつく草花が絡み合う

滑稽に見える

すべてに心躍らせたい

そのまま雲へ

上へ

君の手にはナイフ

何故か得意げだ

別に笑ってやってもいい

いつかこんな日がくると

待ちわびていた

自分を洗脳する

全てが全て快感になるだろう

君は傷付いた

私は快楽の空から君を突き落とした

下で元気にやっているだろうか

手紙は濡れてしまった

でもここは心地がいい





居場所がずれていく
浮遊感が絶えない
時間が急速に早まったよ

砂糖なんて溶けてしまえばわからないだろう
自分もすっかり世界に溶け込んでしまった
それは別に悪いことじゃないんだ
鏡にうつるのはきっと私だけじゃないと
布団にくるまる ここはどこ
過去を取り戻そうともがいた
過去を変える妄想をしてみた
所詮妄想に過ぎない ごめんね
自分を追い込んで追い込んで
捕まえた 自己完結で終わる
何をほざくか さすが
科学はちっとも進歩しないんだな
過去を変えられるようになったらどうなるんだろうか
死んどかないと世界は人で溢れてしまうのか

居場所の雰囲気が以前と随分変わった
それでも自分がここにいることは間違いないようだ
あれは夢だったのか これも夢だったのか
夢であって欲しかった 夢なんて言葉は嫌いだ

君の目が少し濁ってきたのが分かる
私はそんなの耐えられない
否定をした 君の指差す道は違った
排水口でネズミをやっていたほうがまだマシだったんだろうか
生物の悲しみは全部同じなのだろうか
常に現実が私を見ていた



何処かの私が言う

「もうやめようよ」



毒林檎に蜂蜜を塗った
罪悪感を和らげるように












冬と共に星は消えてった

蒸し暑い街が戻ってきた

それでも時折ぞくりと風を感じる

透き通って

ここにいないんじゃないかって

本当にいなくて

どれも根拠はないじゃないか

冬と共に星になって消えてった

春がこんなに寒いなんて

せっかちな虫が呟く

「はやすぎた」