トラブル修理-日産ラシーン(RFNB14)温まるとバックギアに入り難くなる/ATF圧送交換・他 | フリークのブログ

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お付き合いのある同業者さんより、

今回は日産ラシーンのATF圧送交換ご依頼です。

 

懐かしのラシーン!

ドラえもんのCMが懐かしいです。

今ではもう、現存数は随分と少なくなりましたね。

それ故か、別に要因があるのか、

中古市場は価格高騰しているそうです。

 

それでは始めて行きましょう!

 

 

 

今回お預かりのラシーンですが、実はATに不具合があります。

ある程度温まると、バックギアに入れてもなかなかシフトが変わってくれないそうです。

温間時のバックではアクセルを踏むと重苦しい感じで動き出します。

それでもなかなか動き出さない事もあるそうで、そんな時は一度「P」に入れてから「R」に入れると動き出すそうです。

クリープもほぼありません。

 

冷間時は比較的調子は良い様ですが、温まると症状が出だします。

 

 

 

まずはATF量の確認。

既にエンジン&ATはしっかりと温まっています。

フルード量は、少し少ないけど問題は無し。

 

 

 

まずは、ATオイルパン内のATFを排出します。

現時点でのATフルードを比較用の便に採取。

 

 

 

かなり汚れています。

 

 

 

オイルパンを取り外しました。

 

 

 

おや!?

 

 

 

大きな金属片が(^^;

 

 

 

綺麗にしてみます。

 

 

 

ポキンッ!と折れた様子。

 

 

 

どこかのスチールディスクの破片の様です。

 

ただ、この手の金属部品がオイルパン内に転がっていた事はこれが初めてでは無く、実際それらを取り除いて納車してからも、問題無くずっと動き続けてくれている車両もあります。

 

本来はオーバーホールか、もしくはリビルト載せ替えかという所でしょうが、ラシーンのオーナー様に確認して頂いた所、今回はこのまま行って欲しいとの事でしたので、作業を進めて行きます。

 

 

 

磁石に付着している鉄粉の量!!

 

 

 

凄いです!!

 

 

 

撫ぜた指先にもたっぷりどっさり付いてきました。

 

 

 

磁石の近くにあったミッション側の金属パーツも磁力を帯びて、

 

 

 

色んな所に鉄粉を吸着してしまっています。

 

 

 

さて、ATFストレーナーを取り外したいのですが、

実はこのミッション、ATFストレーナーがボルト&ナットで止まっている箇所が1箇所あります。

上からボルトが刺さって、下側がナットであればまだ脱着も容易ですが、このストレーナーは上側にナット、下からボルトが刺さっているという構造の為、一度バルブボディを取り外す必要があります。

 

それに、今回の症状の原因となっているかも知れないものがバルブボディの上に付いていますので、結局は取り外しとなるのです。

 

 

 

バルブボディをミッションに固定しているボルトはほぼ取り外し完了。

接続が外れるタイミングでATFがダラダラと垂れて来ますので暫く放置。

 

 

 

外れました。

 

 

 

ストレーナーを固定しているこのボルトはバルブボディを貫通し、

 

 

 

バルブボディの上で、このナットで固定されています。

もしも上手く外れたとしても、このナットがバルブボディの上でコロンっと転がる訳ですから、バルブボディを取り外す以外方法は無いでしょう!

 

 

 

そしてそして、

バルブボディの上にはもう一つ、転がっていました(^^;

 

 

 

二つを引っ付けるとピッタリ!!

 

 

 

そして、場所も分かりました。

赤い矢印の所。

 

 

 

同じ様なスチールディスクが収まっていますが、一番右端だけ隙間が空いています。

この部分に収まっていた部品でした。

落ちて来ていた金属片は一部で、残りは奥の方にまだ残っていました。

もし取り除くなら一度ミッションを降ろす必要があります。

今回はご予算の関係もあり、先述の通りこのまま行きます!

 

 

 

今回の症状の原因である可能性が高い部品はこちら。

バンドサーボピストン油路のリップシールです。

 

 

 

こちらは新品です。

古い方は潰れていてペッちゃんこになっていました。

ミッション内部のオイルポンプが作った油圧をバルブボディに伝える通路の合わせ面に使われています。

 

ここから油圧漏れを起こしていた可能性があります。

 

 

 

固定は出来ないので、バルブボディを装着するまでの間落ちて来ないように工夫します。

 

 

 

バルブボディに繋がるハーネスの、外への出口部分に装着されているOリング。

こちらも交換しないといけません。

他にも数ヶ所、Oリングなどを交換しています。

 

 

 

取り外したストレーナーには、

 

 

 

 

大量の鉄粉が付着。

 

 

 

今までお疲れさまでした!

 

 

 

今後は、新しいストレーナーがゴミを取り除いてくれます。

 

 

 

全てのボルトを軽く差し込んだ状態で位置決めをしっかり行い、例のボルト&ナットをしっかりと締め込んで固定します。

 

ストレーナーに使われているボルトの内2本だけは、ミッションへの固定も兼ねていますので、その2本だけは再度取り外してミッション固定時に再取り付けです。

 

 

 

バルブボディ及びストレーナー、取り付け完了。

 

 

 

磁石に付いていた鉄粉を掃除します。

 

 

 

付着していた鉄粉をしっかり取り除き、

 

 

 

綺麗にしたオイルパンに装着し、ミッションに取り付けます。

 

 

 

最初に抜けたATFが5リットル程度でしたので、少し多めの6リットルを充填。

エンジンを始動してATF油量を確認し、油量がしっかりある事を確認してから圧送交換を開始します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

圧送交換を繰り返し、ここまで綺麗になりました。

 

 

 

最終の油量調整を行います。

 

 

 

レベルゲージのHOTレベルに調整します。

 

 

 

 

 

 

色味とか透明度とか・・・

そういうレベルの話しではない程に綺麗になりました!

 

その後試運転を行い、しっかり暖気した後でもバックギアにスムーズに入る事、そしてクリープ現象もきちんと働いている事を確認し、AT不調修理完了です。

 

 

 

余談ですが、ブレーキフルードがもうすぐLOWレベルです。

しかも真っ黒!

車検を受けたのは日産ディーラーで、受けてからまだ1年経ったところですが、ここまで減るの?ここまで汚れるの??

 

1年前の点検整備記録簿を探して、その時のパッド残量を確認。

合わせて走行距離も確認するが、ブレーキの摩耗も殆ど無く、距離も7,500km程しか走っていない。

車検時にはしっかり1リットル交換している様なので、それがここまで減るとなると、もしかしてブレーキフルード漏れてる??なんて思いブレーキホース点検するが四輪とも大丈夫!

 

リヤブレーキはドラム式なので分解しての残量までは確認していませんが、ドラム周辺に漏れた跡も無し。

 

一応減っていた事だけ業者さんにお伝えして、

 

 

 

フルード量をMAXに調整。

ここからまた減る様な事があれば、ブレーキ周りはしっかり確認する必要がありますね。

 

 

 

サブタンクの中も空っぽでした。

こちらには冷却水を規定量まで充填しておきました。

簡単に周辺チェックはしましたが、冷却水漏れも無し。

こちらも1年前の車検時にLLC2リットル交換している模様。

 

ブレーキフルードと冷却水は、

以後、時々ボンネットを開けて点検する必要がありそうです。

 

これ以上、他の箇所も点検したりしたら、何だか揚げ足取りで嫌らしいので止めておきます。

経過観察必要箇所だけ、確認お願い致します。



ご用命、ありがとうございました<(_ _)>

 
 <参考データ:車両走行距離  170,900km>






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